大気非暴露での表面状態分析「XPS」

電池材料など嫌気性・高活性の試料について、形態・化学状態を変化させることなく、分析が可能です。

大気非暴露の必要性

リチウムイオン二次電池(LIB)をはじめとした様々な電池には、嫌気性で非常に活性の高い部材が多く、大気中の水分・酸素と反応して変質するものがあります。そのため、物理解析手法で評価する際には、大気に触れさせずに元の状態を維持したまま、試料を装置へ導入することが重要であり、極表面情報を検出する表面分析では特にその注意が必要です。当社のX線光電子分光分析法(XPS)には大気非暴露試料導入系を搭載しており、嫌気性・高活性試料を変質させることなく、分析ができます。

大気非暴露雰囲気下によるXPS装置への試料導入

グローブボックス
グローブボックス
(Ar雰囲気、到達露点<-90℃)
サンプリング
トランスファーベッセル
トランスファーベッセル
(試料をAr雰囲気下で封入)
移送 XPS装置:アルバック・ファイQuantera SXM
XPS装置:アルバック・ファイQuantera SXM
(専用試料導入室を装備)
図1 大気非暴露機構を用いた試料導入フロー

  • 試料はグローブボックス内でトランスファーベッセル内にセットし、活性ガス(Ar)雰囲気下に保持したままXPSの専用導入系を介して超高真空の装置内に導入します。
  • XPSでは表層~数nmからの光電子スペクトルを測定することにより、試料極表面の組成、化学状態を評価することができます。

大気非暴露導入試料のXPS分析例(LIB負極)

不良品 良品
図2 負極表面のLiスペクトル

  • 大気非暴露で試料を取り扱って測定したことにより、最表層において金属Liを検出できました。
  • 不良品は負極表面に金属Liが析出していることがわかります。この結果から、不良品は過充電により析出した金属Liによる内部短絡が生じ、電池性能が劣化したと推測されます。

その他の解析・評価可能な対応例

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JFEテクノリサーチ株式会社 営業本部