No.02「人を測る(1)」

No.02
人を測る(1)~画像計測がおもしろい~

人を測るといっても、いろいろなことが考えられます。例えば、身長、体重などの身体的特徴から、胃や心臓のような内臓器官の状態、あるいは心理学的な心の中の状態まで、人の目で確認できるものから、どんな器具を使っても現状では推測の域を越えることのできないようなものまであります。とはいえ、人は古くから己を含め、人を定量的に測るための器具の開発、工夫をし続けています。特に、近年では、健康管理、健康増進の気運の高まりにより、日頃は数字に縁のない人達も、定量的な測定に目を向けるようになってきています。

これまで画像関連技術を用いた産業用検査装置、測定装置を数多く手がけてきましたが、最近になって、非接触、高速測定の特長をもつ画像技術をベースにした「人を測る」装置の開発、製品化が行われています。

本シリーズでは、画像計測技術による「人を測る」装置あるいは開発途上の装置について紹介します。例えば、顔かたち、皮膚の状態、目の状態などの外から観察できる部位の測定や、近赤外波長を用いた皮膚直下の測定などです。製品あるいは技術は、イメージング分光器という2次元分光器(商品名ImSpector)による測定機器、スリット光走査と画像処理により高速の3次元の形状測定を可能にした3次元形状測定機(商品名TRiDY)です。

今回は、イメージング分光器について説明します。分光というのは、光を空間的周期である波長に分け、物質との相互関係によって変化する光強度、光エネルギーなどから物質の特徴を調べる技術です。イメージング分光というのは、分光データの撮像技術というべきもので、2次元空間の分光データを測定し、より多くの特徴量を扱うことにより、従来の点分光で抽出することのできなかった情報を得ることができる高度な分光測定技術です。

図は弊社製品であるImSpectorの内部構造です。対象物からの光は、レンズで結像され、その結像面に置かれたスリットにより分光器に光が導かれます。このレンズで投影された領域が対象面での測定領域となり、それは線状の領域となることが分かります。分光は、プリズム-グレーティング(透過型の回折格子)-プリズム(PGP)で構成される特殊な光学素子で行われ、再びレンズにより2次元の撮像素子に結像されます。2次元の撮像素子上では、一方の軸が波長軸、そしてもう一方の軸が対象面の空間軸として分光画像が得られます。この状態で対象物と分光器が相対的に移動することによって、2次元領域の分光データを採取することができます。

次回からこの2次元分光技術を使った「人を測る」装置を紹介します。

図 ImSpector内部構造
ImSpector内部構造

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JFEテクノリサーチ株式会社 営業本部