No.19「知的財産に関する最近のトピックス(1)」

No.19
知的財産に関する最近のトピックス(1)~特許の世界のワークシェアリング~

昨年末頃から、「ワークシェアリング」という言葉をニュースなどでよく耳にしますが、特許の世界では数年前から使われています。そこで、特許の世界でいう「ワークシェアリング」とは何か、以下に紹介します。

ワークシェアリングとは

経済のグローバル化により、近年、外国への特許出願件数が世界的に急増しています(図参照)。外国出願は、同一内容で複数国に出願されるケースが多く、これらの出願を各国の特許庁が別々に審査していたのでは非効率的です。そこで、日・米・欧の三極が中心となり、各国の特許庁が先行文献調査(サーチ)や審査結果を相互に利用することが検討されています。これが、特許の世界の「国際的ワークシェアリング」です。そして、これまでに種々のワークシェアリング手法が提案され、徐々に実行に移されています。

SHARE(Strategic Handling of Applications for Rapid Examination)

第1庁(最初に出願された特許庁)が最初に出したサーチ・審査結果を発信し、他庁がそれを利用するという、米国が提案した枠組みです。

特許審査ハイウェイ(PPH)

第1庁で特許になった出願について、その審査結果を他庁に提供するとともに、他庁において優先的に審査を受けられるという、日本が提案した枠組みです。

優先権基礎出願の早期審査着手(JP-FIRST)

日本に最初に出願され、パリ優先権主張の基礎となる出願について、早期に審査着手し、その結果を他庁へ早期に発信するという日本の特許庁独自の施策です。

ワークシェアリングによる効果

これらの世界的なワークシェアリングによって、各国特許庁における審査業務の効率化が図られるだけでなく、各庁の審査レベルの調和や質の向上にも繋がり、出願人の利益にもなるものと期待されています。

世界の特許出願総数
図 世界の特許出願総数

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