No.28「特殊環境下での腐食試験」

No.28
特殊環境下での腐食試験 ~高温高圧オートクレーブ腐食試験機~

はじめに

石油や天然ガスを採掘する油井は、浅井戸の枯渇に伴う深井戸化、すなわち高温・高圧の腐食環境へとシフトしており、炭酸ガスや硫化水素ガスを含む苛酷な雰囲気下で使用可能な油井鋼管、ラインパイプ用材料の開発が重要な課題となっています。また、近年地中への二酸化炭素の圧入により石油産出量を増加させる技術(CO2インジェクション)や地球温暖化の原因である二酸化炭素を回収・貯留する技術が注目されていますが、そこで使用される材料にも油井管と同様の耐食性が求められています。

装置の特徴

新たに導入したオートクレーブ腐食試験機を写真に、主な仕様を表に示します。圧力70MPa(国内最高クラス)、温度250℃までの油井環境を再現し、腐食減量試験や応力腐食割れ試験により材料の耐食性を評価することができます。本装置には内容積約10リットルの試験槽が備わっており一度に多数の試験片をセットできるため、材料の研究開発期間の短縮が可能となります。また、試験槽の下部に備えた攪拌機により内容液を流動させた状態でテスト材の耐食性を評価することができる様になっています。

 また実油井では、炭酸ガスや硫化水素ガスに加え有機酸、塩などが共存している場合が一般的ですが、これらの因子を加味した環境を再現することもできます。

適用分野

炭酸ガスあるいは硫化水素ガスが含まれる苛酷な環境下で使われる油井管の開発、実油井への適応性評価に加え、以下の分野での材料評価にも活用が期待されます。

  • 自動車のエンジン部等高温に曝される有機化合物やカーボン樹脂複合材料等の高分子材料
  • 高温高圧プラントに使用される材料
写真 オートクレーブ腐食試験機 / 表 オートクレーブ腐食試験機の主な仕様

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JFEテクノリサーチ株式会社 営業本部