No.34「電子部品のガス腐食試験」

No.34
電子部品のガス腐食試験 ~オゾンを含む混合ガス腐食試験による電子部品の信頼性評価~

はじめに

写真1 オゾンガス導入可能なガス腐食試験
写真1 オゾンガス導入可能なガス腐食試験

電子部品の品質信頼性を評価するためには、部品が使用される実環境を模擬しつつ加速性のある耐環境試験をおこなうことが必須です。当社は低濃度ガス腐食試験機を導入して以来、大気ガス環境を模擬した様々な規格試験(ISO、IEC、JIS、EIAなど)を実施してきました。今回、新たにオゾン発生器を導入し、従来の4種ガス(H2S、SO2、NO2、Cl2)にくわえてオゾンガス(O3)試験も実施できる体制を整えました(写真1)。

オゾンが発生する機器の例

おもに室内で使用される機器の中で、複写機、レーザープリンター、空気清浄機、脱臭装置などは高電圧や紫外線を利用する機構を内蔵しており、オゾンの発生源となります。したがってこれら機器内の電子部品は高濃度のオゾン環境に曝される可能性があります。

オゾンによる電子材料の腐食

図1 CuおよびNiの腐食速度におよぼすオゾンの影響
図1 CuおよびNiの腐食速度におよぼすオゾンの影響

単独のオゾンガスの金属腐食への影響は軽微ですが、大気中にあるSO2やNO2ガスなどの腐食性ガスにオゾンが共存すると、各種金属の腐食が促進されることが知られています。図1は大気を模擬した腐食性4種混合ガス(JIS C 60068-2-60 試験方法4: H2S、SO2、NO2、Cl2の混合ガス)中に置いた銅(Cu)およびニッケル(Ni )板の腐食速度(mdd単位)と、この混合ガスにオゾン(0.5ppm)をくわえた場合の腐食速度を比較したものです。オゾンが共存する環境では、金属材料の腐食が2倍以上に加速されることがわかります。このことから、上述の機器等で起こる腐食トラブルにおいては、オゾン関与の可能性を考慮する必要があります。

おわりに

オゾンを含む混合ガスによる腐食試験は、複写機、レーザープリンターなどオゾンが発生する機器で起こりうる電子部品の腐食トラブルの再現や原因解明、部品の耐久性・信頼性評価に最適です。

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JFEテクノリサーチ株式会社 営業本部