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No.43「CFRP用乾式高感度超音波探傷装置」

JFE-TEC News No.43号 インプラント分野で試験所認定を取得 他 記事一覧

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No.43(2015年04月)
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No.43 インプラント分野で試験所認定を取得 他

CFRP用乾式高感度超音波探傷装置
High-sensitivity Ultrasonic Test System for CFRP Internal Imaging Under Dry Condition

はじめに

材料内部の高感度映像化には、超音波探査映像装置(Cスキャン超音波探傷装置とも言われる)が用いられます。この装置では、観察対象材料を水へ浸漬することが必須であるため、内部へ水が浸み込みやすい材料の内部映像化では、得られる超音波映像に浸み込んだ水の影響があらわれ、正確な内部映像が得られない問題がありました。CFRPもこのような材料の1つであり、特に端面から水が浸み込みやすいことが、正確な内部映像化の上でネックになっていました。

このような問題を解決する画期的な装置として、当社では、CFRPを濡らすことなく、内部映像化することが可能な乾式高感度超音波探査映像装置を製造販売しています。

装置の特徴

乾式での高感度内部映像化を達成するため、本装置には、東北大学殿と共同開発したドライ超音波機構が組み込まれています。図1に概略の構成を示します。水槽底面の円形開口に張られた固体薄膜を、真空吸着によって観察したいサンプルへ密着させ、水および薄膜を介して超音波による内部映像化を行います。固体薄膜として超音波減衰がきわめて低いラバー膜を開発することにより、一般の超音波映像探査と変わらない高感度映像化を実現しています。また、このラバー膜は104回の真空吸着に耐える高い耐久性も有しています。

図2はCFRP板に人為的に付与した内部微小きずを当装置により映像化した結果です。水に浸漬することなく、サンプル内部の構造やきずを明瞭に映像化できています。

図1 ドライ超音波機構の構成や仕様
図1 ドライ超音波機構の構成や仕様
図2 CFRPサンプルの内部映像化例
図2 CFRPサンプルの内部映像化例

おわりに

非破壊検査は、対象物に変化や損傷を与えることなく実施すべきものです。真の非破壊検査を実現する当装置をCFRPをはじめとする様々な材料の内部評価へご活用ください。また、上記に限らず、内部評価ニーズをお持ちの方は、是非、お問い合わせください。

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