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No.48「ソレノイドバルブの数値解析」

No.48 マルチマテリアル車体用継手の評価技術 他

ソレノイドバルブの数値解析~シミュレーションによるソレノイドバルブの設計支援~
Electromagnetic Field Simulation for Solenoid Valve Design

はじめに

ソレノイドバルブ(電磁弁)は、ガスや流動体を制御する分野で幅広く利用されており、自動車のインジェクタで利用される場合は、燃費向上のためにも、正確な燃料の噴射が要求され、高い応答性が求められています。電磁弁の能力を左右する応答性や吸引力は構成部材の材料特性や、形状に大きく依存します。高応答性を要求される製品では、弁の開閉の応答時間が大きな課題となり、そのような課題解決のためにCAEを用いた最適化が図られています。

解析概要

図1 解析対象電磁弁モデル
図1 解析対象電磁弁モデル

図1に示すように、プランジャー、コア、ヨーク、コイルで構成する電磁弁をモデル化します。プランジャーは、単振動するようにバネの弾性力を設定しています。まずコイルに通電されると磁気吸引力によりプランジャーがコアの方向に引き寄せられます。その後電流を解除すると、バネの力によりプランジャーが元の位置に戻されます。このように、磁気吸引力とバネの弾性力による運動方程式を解くことでプランジャーの運動を考慮しています。

解析結果

作成した解析モデルを用い、材料特性が異なる条件で計算をしました。材料1に比べ、材料2は高抵抗率、高透磁性材料を与えています。図2に電流印加後および、電流解除後のプランジャーの変位を示しています。図3は磁気吸引力の変化を比較しています。いずれも、応答性を左右する渦電流や残留磁束が発生しにくい材料2の方がよい応答性を示す結果となりました。また、図4のように内部に発生する磁場分布を可視化することで、発生している現象の把握が可能になります。これらはほんの一例にすぎませんが、CAEを使用することで、ものづくりの設計上の検討課題を即座に解決できることが期待できます。当社では、お客様のご要望に応じた解析のご提案をいたします。ぜひ、お気軽にお声をおかけください。

図2 材料特性の違いによる応答性の違い
図2 材料特性の違いによる応答性の違い
図3 材料特性の違いによる磁気吸引力の変化
図3 材料特性の違いによる磁気吸引力の変化
図4 ソレノイドバルブ内の磁束密度分布
図4 ソレノイドバルブ内の
磁束密度分布

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