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No.51「【最新技術紹介】可搬型膜厚プロファイル測定装置(Line-FiDiCa)」
JFE-TEC News No.51号 小特集:カーエレクトロニクスVol.1 記事一覧
【最新技術紹介】可搬型膜厚プロファイル測定装置(Line-FiDiCa)
No.51 小特集:カーエレクトロニクスVol.1
【最新技術紹介】可搬型膜厚プロファイル測定装置(Line-FiDiCa)~小型・軽量でも高い性能を実現~
Portable Film Thickness Profile Measuring System
当社で開発した二次元膜厚分布測定装置(FiDiCa)の廉価タイプとして、測定を一次元(線状)にし、小型化・軽量化した『可搬型膜厚プロファイル測定装置(Line-FiDiCa)』を開発いたしました(写真1)。
開発目標は、(1)組み立て式で、分解するとA4サイズとなり、持ち運ぶことが容易であること、(2)廉価タイプであっても極力性能を落とさず、逆に一次元への特化での新機能がメリットとして働く機能を追加することでした。
小型軽量化の工夫としては、ミラーを使って光路を曲げるところが最も大きく、角度のずれに敏感な分光干渉測定にもかかわらず、精度の高い膜厚計算が可能な独創的なソフトウエアにより、これを実現しました。
内部に使用している心臓部のイメージング分光器は、小型軽量な廉価タイプを採用しましたが、高価な分光器に対して劣る波長分解能を、スリット幅を細くすることでほぼ遜色無い程度まで解消しました。
問題となるのは光量不足によるS/Nの低下です。Line-FiDiCaでは、このS/Nの低下を、数百枚の画像を積算することにより解消しました。この機能により、反射率の低い測定対象などではLine-FiDiCaの方が高い膜厚測定精度を実現できることになりました。
Line-FiDiCaで測定したシリコンウエハ上の酸化膜の膜厚プロファイルを図1に示します。1320点の膜厚値を連続表示することにより、膜厚の細かな変動も捉えられていることが分かります。
なお、照明やPCは別体として設置することになりますが、専用の線状光源が不要であり、市販のハロゲンランプをスリット窓に当てるだけでよく、ノートPCが使用可能であるため、初めての方でも導入しやすい構成となっています。
ご興味のある方は是非お気軽にご相談ください。
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