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No.61「AIを利用した画像検査システム」

No.61 データサイエンス 特集号

AIを利用した画像検査システム
Image Inspection Systems using Artificial Intelligence Technology

なぜいまこれが?

外観検査や異物混入検査は、品質の維持に欠かせない工程です。しかし、製品の形状が複雑な場合や一様でない場合、人の目による目視検査に頼る必要があり、検査工程の導入は大きな負担となります。この工程を自動化するテクノロジーとして、近年急速に技術革新をしているディープラーニング等の人工知能(AI)が注目を集めています。

当社ではAIを利用した画像検査システムの開発を行っており、独自に開発した特殊カメラを使用したシステムや、インライン検査に対応したシステムを提供しています。

これがポイント!

画像検査システムの構成例

AIを利用した画像検査システムの構成例を図1に示します。本システムは、ルールベースの画像検査(色彩選別)を行うと同時に、ディープラーニングによるAI画像検査を行うことで、従来の安定したルールベースの検査性能を担保しながら、AIによる異物混入検査を行うことができます。

本システムでは、最初に可視カメラと当社独自開発の近赤外3波長カメラを併用して、色彩選別による異物混入の検査を行います。これにより、可視カメラでは同色に写る異物も近赤外領域の波長特性の違いから検出することが可能です。

続けて、2台の高性能GPUを使用してディープラーニングによる異物判定の推論処理を実行します。これにより、ルールに記述することが難しい人の目の感覚に近い検査を40m/minの速度で実行することが可能です。

本システムで検出可能な従来法では検出が難しい異物の例を図2に示します。透明度の高いビニール片や、可視・近赤外カメラで色彩が類似している糸片をその形状や色の配置から異物として検出できます。

AIを利用した画像検査システムの導入をご検討中でしたらお気軽にご相談ください。

図1 インライン食品異物検査装置への適用例
図1 インライン食品異物検査装置への適用例
図2 従来法では判別の難しい異物
図2 従来法では判別の難しい異物

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