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No.62「圧力容器を使用した高温浸漬試験」
JFE-TEC News No.62号 知多ソリューション 特集号Vol.1 記事一覧
圧力容器を使用した高温浸漬試験
No.62 知多ソリューション 特集号Vol.1
圧力容器を使用した高温浸漬試験~各種材料の高温低圧環境下における腐食性、耐薬品性評価~
Corrosion Test/Chemical-Resistant Evaluation in a High Temperature and Low Pressure Environment of Various Material
なぜいまこれが?
東日本大震災を契機に、原子力関連設備では、想定外の過酷事故に発展した場合でも材料や計器類が、性能を維持できるかの評価が重要となっています。また、事故が起こったとしても進展・拡大を防ぐ対策が必要になっています。特に、薬品を使用した耐久性試験では過酷な試験条件も多く、その試験に耐え得る設備もそれほど多くはありません。当社では、耐食性の高い圧力容器(写真1)を用いて、このような過酷環境下での浸漬または暴露試験を行っていますので、以下にご紹介いたします。
これがポイント!
圧力容器2台の寸法は、内径24.9cm、高さ19.5cm、内径36cm、高さ23cmの寸法の圧力容器1台保有し、60 ~ 200℃の温度範囲で試験が可能です。温度制御は、PID制御により種々の温度プロファイルに対して高精度に対応が可能です。また、加圧環境下での浸漬またはガス暴露試験(1.9MPa未満の蒸気、1MPa未満のガス)も対応することができます。圧力容器の内面は耐食性の高いハステロイ溶射されており、さらに必要に応じてテフロン内面加工のステンレス容器を圧力容器内に設置できるため、溶液の種類に合わせて仕様を選択できます(図1)。試験体がセンサ類など試験中に連続して出力信号を計測したい場合には、高いシール技術を用いて圧力容器からケーブル等を取り出すことができ、連続的に計測できます。実施例として、樹脂材料の酸またはアカリ溶液(温度:90 ~ 120℃、圧力:<1MPa)の浸漬試験、各種材料のアルカリ溶液の蒸気暴露試験(100 ~ 200℃、圧力:<1MPa)の実績があります。
おわりに、当社では、高温浸漬試験のみではなく、試験後の材料の性能評価または各種解析、分析も実施できますので、トータルソリューションとしてお客様のご要望にお応えいたします。お気軽にご相談下さい。
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