No.67「硫化水素を含む溶液中における交流インピーダンス計測」

No.67 知多ソリューション 特集号
硫化水素を含む溶液中における交流インピーダンス計測
AC Impedance Measurement of the Solution Contained Hydrogen Sulfide Gas

図1 炭素鋼の腐食等価回路例
図1 炭素鋼の腐食等価回路例

腐食反応が起きている金属表面には、その腐食反応を特徴づける電極現象が見られ、電気的に等価回路(図1)で示すことができます。交流インピーダンス計測は、これらの等価回路を構成しているそれぞれの要素がどの程度かを解析することが可能です。

なぜいまこれが?

自然エネルギーの1つである地熱発電所で使用される地熱蒸気には腐食性が高い硫化水素ガスが存在しています。そのため、発電所内で使用される材料に対して、腐食対策が必要となり、その中でも高濃度の硫化水素ガス雰囲気での材料の腐食挙動を知る手助けとして、交流インピーダンス計測などの電気化学的手法により評価することは有用な手段です。

これがポイント!

図2 炭素鋼の交流インピーダンスの計測例
図2 炭素鋼の交流インピーダンスの計測例
(〇:実測値、〇:カーブフィッティング

当社では、100%の硫化水素ガスや、窒素/硫化水素混合ガス、二酸化炭素/硫化水素混合ガス等の多様なガスを吹き込み、水溶液も中性~酸性、アルカリ性溶液まで幅広く計測が可能です。一例として、100%硫化水素ガスを吹き込んだ塩化ナトリウムおよび酢酸を含む溶液中での交流インピーダンス計測結果を図2に示します。また、得られた計測結果は解析ソフトを用いることでそれぞれの要素(抵抗)を求めることができます。交流インピーダンス計測の特長は、微小交流信号による応答のため、他の電気化学測定と比較して、試験体へのダメージが少ないため、繰り返し計測や1回の計測時間内がほぼ一定の状態とみなせば、in-situ計測も可能です。そのため、金属だけでなく塗膜などの表面処理を施した試験体に対しても硫化水素環境中における塗膜の劣化過程を相対的に評価することもできます。硫化水素環境での腐食試験や評価などお気軽にご相談ください。

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