JFE-TEC News
No.75「コネクタ信頼性評価」
JFE-TEC News No.75号 2023 年 新商品特集号 記事一覧
No.75 2023 年 新商品特集号
コネクタ信頼性評価〜車載用コネクタの通電微摺動摩耗試験〜
Reliability Testing of Fretting Corrosion in Automotive Connectors
なぜいまこれが?
現在の自動車は、自動運転化、電動化、快適性向上など様々な部分で電子化が進行しています。そのため、搭載される電子機器は増加の一途を辿り、これらを接続するコネクタは年々増加し、接続部の長期信頼性がますます重要になっています。
自動車に搭載されるコネクタは、走行によるランダム波振動と、近接する自動車部品自体から生じるサイン波振動に曝されています。これにより、嵌合状態にあるコネクタの接点ピンと電極の間で微摺動による摩耗粉が発生し、これが酸化して堆積する事により通電特性が損なわれます(図1参照)。
これがポイント!
車載用コネクタの長期信頼性評価において通電微摺動摩耗試験は、必須の試験項目となっています。当社は、恒温恒湿環境下において嵌合されたコネクタに微摺動を加え、通電特性の劣化状況を評価する事が可能です(図2参照)。
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図2 当社の通電微摺動摩耗試験の概要 -
表1 試験可能条件
温度制御 −50℃~200℃ 温湿度制御 20~95%RH(30℃~85℃) 摺動制御 正弦波、矩形波 周波数−変位 ±10mm(10Hz)
±0.2mm(100Hz)
±60μm(1Hz~100Hz)※変位と周波数の組み合わせにより、試験可能範囲に制限があります。
多ピン同時計測仕様の接触抵抗計測装置を用いて、嵌合コネクタの接触抵抗値を常時測定し、フレッティング摩耗による接触抵抗値の変動がリアルタイムで検出できます。また、試験時に発生した摩耗粉や摩耗痕跡の形態観察、成分分析を行い、フレッティング摩耗発生メカニズムの解明をサポートします。
さらに、車両内部の過酷な環境や、実使用環境を再現する評価ニーズにお応えし、表1に示す幅広い条件で、「高温」「高温多湿」の環境負荷下や、「通電」状態における試験に対応しています。
また、微摺動摩耗試験に限らず、JASO D616 自動車部品―ワイヤハーネスコネクタ試験方法及び一般性能要件の評価項目へのトータル対応体制も整えております。
厳しい信頼性要求が課される車載用コネクタの評価、フレッティング摩耗耐性評価に、是非当社の評価サービスをご利用ください。
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