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No.79「大型サンプルに対応した超音波Cスキャン装置の稼働」

No.79 最近の計測装置特集号

大型サンプルに対応した超音波Cスキャン装置の稼働〜超音波Cスキャン測定によるサンプル内部の断面画像化〜
Cross-Sectional Imaging Inside a Sample Using Ultrasonic C-Scan Measurement

超音波Cスキャン測定とは、超音波を用いて物体内部の微小欠陥の検出や画像化を目的とした試験です。図1に測定例を示します。微小な欠陥であっても物体に破壊が生じる際の起点となりえるため、Cスキャン測定により内部欠陥を検出することは物体の破壊を事前に防ぐ観点から非常に重要であると言えます。

ロウ付け接合部
図1 ロウ付け接合部の可視化

なぜいまこれが?

近年普及しているCスキャン装置の多くは主に半導体部品を対象にしており、試験対象は小型軽量かつ薄い平面状のものに限られます。他方、大型・大重量のサンプルに対応可能な装置は、製造ラインに据え置かれる専用装置等に限定されてしまいます。当社では、このような大型・大重量サンプルの欠陥検出・内部可視化のニーズへ対応するために最新の超音波Cスキャン装置を導入し(写真1)、2023年12月より稼働を開始しました。

これがポイント!

導入したCスキャン装置は6軸制御の走査機構(スキャナ)と大型の回転・昇降テーブルを有し、平面サンプルはもちろん、斜面/曲面を持つサンプルや円柱状のサンプルの側面なども測定が可能です。スキャン範囲は最大700×600×高さ400mm(測定分解能最小1μm)、サンプル重量は最大100kgまで測定が可能です。また、複数の超音波探傷器と超音波プローブの組合せにより、1MHz以下の低周波から100MHzを超える高周波まで幅広い測定周波数が選択可能です。これにより、金属、樹脂、繊維強化プラスチックなど様々な材質や検出対象に適切な周波数を選択することができます。さらに、測定した超音波波形をすべて保存し、測定の目的に適した信号処理技術を適用することで、測定結果の視認性やSN比の向上などを行うことも可能となりました。

当社では、Cスキャン測定に限らず、他の非破壊検査についても試験を承ります。お気軽にご相談ください。

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