No.38「耐候性評価センターの保有設備と受託試験」

No.38
耐候性評価センターの保有設備と受託試験
Tests and Facilities in the Weather Resistance Evaluation Center

我々が日常的に目にする材料、製品、構造物は自然環境の中では常に劣化しています。近年、気温の上昇や酸性雨などの環境変化により劣化の進行が加速されていることから、耐候性評価の必要性が増大しています。当社ではこのようなニーズに対応して、各種耐候性試験を受託する耐候性評価センターを設立しました。本報では、保有する試験設備及び実施可能な各種の耐候性評価試験について紹介します。

環境劣化の代表的なものに、塩害と紫外線劣化があります。また最近ではモバイル電子機器の微量ガスによる腐食も問題となっています。表1に当社の保有する試験設備及び実施可能な耐候性評価試験の一覧を示します。

表1 耐候性評価センターの保有する設備及び実施している試験一覧
試験の分類 試 験 特 徴
塩害 サイクル腐食試験 塩水噴霧→乾燥→湿潤などのサイクル試験,2m ×1mサイズに対応可
塩水噴霧試 普通鋼,めっき鋼などの評価に用いられている腐食試験
酸性腐食試験 人工酸性雨試験や酢酸を添加したアルミ合金用の
SWAAT,CASS 試験など
大気暴露試験 沖縄亜熱帯地域、千葉海浜地域、川崎工業地域、新潟日本海地域
紫外線劣化 サンシャインウェザーメーター 従来から行われている紫外線強度を高めた試験
スーパーキセノン 太陽光に非常に近い紫外線分布強度を持った試験
紫外線蛍光ランプ 可視光,赤外線を殆ど含まず紫外線強度が高く比較的促進率も大きい試験
メタルハライド 紫外線強度を著しく高めることにより促進率を極めて大きくした試験
ガス腐食 ppb オーダーガス腐食試験機 SO2,H2S,NO2,Cl2,O3の単・混合ガスによる電子機器の腐食試験
ppm オーダーガス腐食試験機 SO2,NO2 の単・混合ガスによる腐食試験
家電製品耐塩害性 ACTE 試験 少量の塩分で家電製品の腐食を再現する試験
腐食機構調査 電気化学試験 アノード分極,カソード分極,腐食電位,孔食電位測定 など

耐塩害性を迅速に評価する試験として、塩水噴霧→乾燥→湿潤等の試験条件を設定することができるサイクル腐食試験機を多数保有しており、最大2m×1mの大型試験サンプルにも対応可能です。また、人工酸性雨試験やアルミ合金の耐候性を評価する酢酸酸性のSWAAT試験にも対応いたします。さらに実環境試験を実施するため、厳しい腐食環境にある亜熱帯地域の代表としての沖縄をはじめとして、海浜地域、工業地域など各地に暴露場を設置しています。

樹脂などの有機材料は紫外線により劣化しますが、当社では紫外線の波長分布が異なるサンシャインウェザーメーター、スーパーキセノン、紫外線蛍光ランプ、メタルハライドの4種の試験装置を有しており、各種試験を実施しています。

図1 スーパーキセノン 図2 微量ガス腐食試験機
図1 スーパーキセノン
図2 微量ガス腐食試験機

図1はスーパーキセノンの外観写真であり、太陽光に非常に近い紫外線分布強度を示すことから、最近評価試験装置として注目されています。電子機器などは、人体には影響がないppbオーダーの微量のH2S、SO2、NO2、Cl2、O3ガスにより腐食され、接触不良などのトラブルが発生します。図2はこれらの微量ガス濃度を高精度で制御できるガス腐食試験機の外観写真です。

当センターではこれらの試験に加えて、電気化学測定による腐食機構の解明や、電子顕微鏡、表面分析装置、X線回折装置などによる材料の構造変化の分析が可能であり、耐候性評価に関するトータルソリューションを提供致します。お客様のニーズに対応する多種多様な試験装置、分析機器を保有しておりますので、お気軽に御相談下さい。

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