耐候性評価
複合サイクル腐食試験と評価技術
様々な複合サイクル試験(大気腐食、塩害評価等、酸性溶液など)を試験から評価まで一貫してお手伝いします。
複合サイクル腐食試験(CCT試験)とは
複合サイクル腐食試験(CCT:Cyclic Corrosion Testing)とは、様々なモード(塩水等溶液の噴霧、乾燥、湿潤など)を繰り返すことで、大気腐食を促進させる試験方法です。近年の地球環境変化の影響などから、各種の材料、部品、製品の長期間にわたる環境劣化を加速して評価することは益々重要性が増大しています。
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複合サイクル腐食試験(CCT)の概要
大型重量物が試験できる超大型CCTから小型CCTまで各種取り揃えてます!
- 複合サイクル腐食試験(CCT):JIS H 8502、JASO M609-92、M610-16等各種の試験に対応
塩水噴霧→乾燥→湿潤等を繰り返すことにより、大気腐食をシミュレート、促進します。小型から最大内寸2x2.5x1.8m、耐荷重2000kgの超大型まで、種々のサイズの装置をご用意しています。 - 大型CCT試験機にて最大2x2.5m程度のサンプルまで試験することが出来ます。
- 低温(-40℃)サイクルや塩水浸漬などを組み込むことも可能です。その他、特殊条件での試験も可能です。ご相談下さい。
試験可能な複合サイクル腐食試験の規格例
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国内規格例
試験条件 液性 規格 連続噴霧試験 中性 JIS Z 2371、JIS C 60068-2-11 酸性 JIS Z 2371(酢酸酸性、CASS) サイクル試験 中性 JIS H 8502、JIS C 60068-2-52、JIS K 5600-7-9、JASO D014-4、JASO M609、M610 酸性 JIS H 8502(人工酸性雨) -
海外規格例
組織名称 規格 海外自動車メーカー VW96280 Ford CETP00.00-L-467 D17 2028 ECC1 米国自動車技術者協会 SAE J2334、SAE J2842(HEREL) ドイツ自動車工業会 VDA 233 102 米国規格 ASTM G85 A1、A2、A3(SWAAT)、A5
複合サイクル腐食試験機の仕様
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装置メーカー スガ試験機、板橋理化 テストエリア ・2000 x 2500 x 1800 mm(超大型)
・1150 x 900 x 800 mm(中型)
・900 x 600 x 400 mm(小型)など試験モード※ 噴霧:35 ~ 60℃
シャワー: 室温~ 50℃、5~10L/m2・h
乾燥:RT+10~80℃、25 ± 5%RH
湿潤:50~70℃、60~95%RH
低温:- 40~20℃
浸漬:RT+10~60℃
外気導入試験溶液 中性溶液
人工酸性雨
その他酢酸酸性溶液や特殊溶液など規格 JIS Z 2371, JIS H 8502, JIS C 60068 2-52
JASO M 609, JASO M 610, ASTM G85
SAE J 2334, SAE J 2842, VDA 233-102 他※各試験モードの性能は試験機により異なります
ステンレス鋼のCCT 結果(JASO)
SUS430 (16Cr) | SUS304 (18Cr-8Ni) | SUS443J1 (21Cr-0.4Cu) | |
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30サイクル後 | |||
150サイクル後 |
その他の腐食促進試験
塩水噴霧試験(SST試験): JIS Z 2371
5%NaCl溶液を噴霧することにより、腐食を促進します。
酢酸酸性試験(SWAAT試験、CASS試験等): ASTM G85-A3、ISO 9227
人工海水に酢酸を加えてpHを2.8~3.0とした液を49℃で30分噴霧と恒温恒湿49℃、98%RHで90分保持を繰り返す試験(SWAAT試験)や、5%NaCl溶液を酢酸でpH3とし塩化第二銅を添加した試験液を噴霧することにより、局部腐食性を強くした試験(CASS試験)です。主に、Al合金やCrめっき材に採用されています。
人工酸性雨試験: JIS H 8502
大気中に放出されるSOx、NOxが雨などに溶け込み、硝酸や硫酸を含む酸性雨になります。その環境を模擬する試験です。
5%NaCl溶液を硫酸・硝酸でpH3.5として、噴霧→乾燥→湿潤を繰り返すことにより、酸性雨による腐食をシミュレート、促進します。
試験実施後の腐食評価・腐食解析
複合サイクル腐食試験のご提案から、試験の実施、腐食評価・腐食解析までトータルサポートいたします。
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塗装等腐食調査
CCT試験によって発生した塗装の膨れ幅や、その後のテープ剥離による剥離幅、塗膜下腐食幅等の計測、ブリスター観察など塗装材の耐食性評価が可能です。
塗膜を除去して素材の腐食状況の確認なども実施しております。
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腐食形態調査
「ワンショット3D形状測定機 VR-6000」を初め、多彩な光学観察装置を取り揃えております。
腐食試験後の腐食形態の評価として、孔食や浸食の形状・分布・深さ計測等、多角的な解析情報をご提供致します。試料の形状やサイズについてはご相談下さい。
- 精密3D形状測定~表面粗さから部品形状測定まで~ [事例集PDF]
- 腐食形態の3次元表面形状解析(金属・非金属・樹脂・複合材料) [事例集PDF]
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CCT内観察 In-situ情報
特殊カメラ設置による槽内サンプルの定点観察、ACMセンサなどによるCCT内での腐食環境の測定、その他各種センサによる内部情報の取得が可能です。
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塩害試験後の解体
CCT試験後のテストピースや部品等を解体して、内部の腐食状況の観察や腐食量の測定、解析などが可能です。
塗膜厚測定や断面観察、FT-IR、SEM-EDX による元素分析などによる塗膜構成の調査も可能です。
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腐食生成物調査
腐食試験後のサンプルを表面や断面よりSEMなどで観察し、EDX分析による腐食生成物の元素同定、さらにXRD分析を組み合わせることにより腐食生成物の同定などが可能です。
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腐食量・腐食面積率評価
ISO 8407:2021 に記載されている各種金属材料の腐食生成物除去方法を用いて、サンプルの腐食減量や腐食深さを定量的に評価可能です。
ワンショット3D形状測定機やレーザー変位計により、初期および腐食生成物除去後の形状測定結果から腐食量を求めることも可能です。
JIS 規格(JIS Z 2371:2015、JIS G 0595:2004 等)に記載のレイティングナンバ法によりサンプルの腐食面積率の評価が可能です。
- アルミニウム合金部品の腐食分布および孔食深さ測定 [事例集PDF]
- レーザ式腐食分布計 [事例集PDF]
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材料強度評価
CCT試験前後の材料強度や、溶接・接着接手強度(静的、疲労、クリープなど)を評価します。
強度試験後の破断面に関するモルフォロジーや分子構造調査により、CCT試験による接手強度劣化メカニズムの調査も可能です。
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