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2021年05月27日
リチウムイオン電池の受託試作能力を拡大
JFEテクノリサーチ(株)は、千葉地区にある拠点に電池試作の受託能力を拡大します。これまで低湿度のドライルームで電極塗工からラミネート型リチウムイオン電池の試作を一貫して受託してまいりましたが、電極塗工設備を新たに1ライン増設し、加熱型ロールプレスも能力向上を目的に代替することで売上1.2億円増を目指します。
リチウムイオン電池市場は拡大を続けており、EV化用途を筆頭に性能および信頼性向上が期待されています。リチウムイオン電池の性能は電池材料や電極物性に直結しており、新しい材料の探索には電池を試作して評価を繰り返すことが必要です。正極、負極などの構成材料と、電極の厚さや密度などと性能に密接な関係を持つ組合せを変えて実用電池に近い構造での試作評価が望まれます。EVでは体積あたりの電池容量が大きいことが求められ、電極1枚単位で厚く塗工されているほうが効果的です。しかし厚く塗工するほど生産工程では乾燥不良などの課題も生じるため、ラボ試験において材料種と電極厚さなどの実験は多く必要になります。こうした電極塗工の試作ニーズに応えるため、新たに電極作製用の混錬機、連続塗工機を1ライン増設します。塗工機は厚い電極を均一に乾燥させるための仕様としています。加熱ロールプレスもこれまでの枚様式からロールtoロール化を実現し、さらに厚膜への対応としてプレス圧力を従来機の1.5倍ま増強しました。多様な電池試作のニーズにお応えします。
JFEテクノリサーチでは10年前からリチウムイオン電池の試作受託ビジネスを開始しました。このたび、電池試作において律速となる塗工ラインを性能向上とともに増強することで1.2億円の売上拡大を目指します。また、20年度から全固体電池の試作も受託評価を開始しました。さらなる技術開発を進め次世代革新電池への試作対応も進めてまいります。電池試作評価による先進電池の性能向上に寄与し、革新電池の性能と微細構造を先端分析でリチウムイオン電池の性能向上を支えます。
加熱ロールプレス
試作電池の標準形状
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