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2023年09月22日
複数材質上の膜厚解析機能付高分解能FiDiCa®を開発
JFEテクノリサーチは、計測・プロセスソリューション本部にて、これまで独自に開発してきた二次元の膜厚分布を測定できる膜厚分布測定装置FiDiCa®(フィディカ)において、新たに複数材質上の膜厚を解析できる機能をもった高分解能FiDiCa®を開発いたしました。
最近のIoT技術活用の拡大にともない5G高速通信網の整備拡充が進められる中、積層セラミックコンデンサ(MLCC)、周波数デバイス、水晶振動子、半導体などのチップデバイスメーカーではより小型、高精細な製品開発が進められ、より高分解能な膜厚分布測定が求められるようになっております。本装置では一画素縦横約6マイクロメートルの空間分解能で、100ナノメートル~10マイクロメートルまでの厚さの膜(※)を二次元で画素の隙間なく高速に測定できます。測定は、6インチ(約150㎜)角の全面の膜厚分布を測定する全面測定モードと、あらかじめ指定した位置の膜厚分布を測定する局所測定モードを準備しております。これにより、全面の評価はもちろん、特に膜厚値を管理する必要のある特定の位置を選んでの評価も可能になりました。
また、基材やその上に配置されたパターンなど測定している点がどの材質かという情報が無くても、測定データから材質を自動判別し、それら材質の上に成膜された膜の膜厚を解析できるようになりました。アルミニウムとチタンが配置されたシリコン上のTEOS膜(テトラエトキシシラン、Si(OC2H5)4)を高分解能FiDiCa®で測定したときの測定画像(図1)と、アルミニウム、チタン、シリコンといった複数材質上の膜厚分布を同時に解析した結果(図2)を示します。従来は、各材質の位置を予め指定した上で材質ごとに解析を行い、結果を統合する作業が必要でしたが、この機能により、膜厚分布測定にかかる時間と手間を大幅に削減できるようになりました。
膜厚分布測定装置FiDiCa®ではほかにも様々な開発をおこなっており、カスタム対応も可能ですので、是非お問い合わせください。
※ 材質、条件によります。
参考資料
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