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No.02「ダイオキシン類簡易測定」

JFE-TEC News No.02号 オイル流出事故を撮らえた航空機搭載型ハイパースペクトルセンサー 他 記事一覧

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No.02(2005年01月)
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No.02 オイル流出事故を撮らえた航空機搭載型ハイパースペクトルセンサー 他

ダイオキシン類簡易測定~生物検定法~

現行の公定法である、高分解能ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)を用いたダイオキシン類の測定は、その操作が非常に煩雑であるため、多大な時間と費用がかかるという課題があります。一方で2003年2月に施行された「土壌汚染対策法」に基づくダイオキシン類汚染土壌に対する調査では、短期間に多くの試料を測定し、汚染範囲を迅速に把握することが求められています。また汚染物の浄化処理を適正に管理する面からも、迅速で低価格なダイオキシン類の簡易測定のニ-ズが高まってきています。当事業部ではこれらのニ-ズに応えるべく、いくつかの簡易測定法の開発に取り組んできており、ガスクロマトグラフ-イオントラップ型質量分析計(GC/MS/MS)を用いた簡易測定法は既に開発を終え、実用に供しています。

今回はこの簡易測定法の一つとして生物検定法による測定技術を確立したので紹介します。この技術は米国環境保護局(EPA)では既に公定法として採用されている技術です。当事業部は独自で開発した測定技術と米国の会社(Cape Tech社)の測定キットを組み合わせた新たな技術を開発しました。この技術を用いれば、今までサンプリングから報告まで約1ヶ月を必要としていた測定期間を1.5日に短縮することが可能となります。定量される範囲は法規制に十分な感度を持っており、公定法との相関も高いことが既に検証されています。また、測定費用も公定法の約1/2と大変安くなります。土壌の汚染調査などでは多くの試料の測定が求められますが、その際にはランニングコストが低くなり、更なる低価格での提供が可能となります。また、この技術とGC/MS/MSとの組み合わせにより、より一層の精度向上を図ることも可能です。更に、この技術の最大の特徴は現地でのオンサイト測定を可能にした点です。特に土壌汚染調査などではサンプリング後、直ちに結果を求められるケースがありますので、現地に車で移動して、その場で「サンプリング-測定-報告」といったニ-ズに応えられます。

今後は廃棄物関係の試料だけでなく、一般の環境試料についてもスクリーニング手法が求められるようになると考えています。実際、欧州では食品をこの手法によって分析しています。当事業部はこれらのニーズに応えられるように更なる開発を行う予定です。

写真 ダイオキシン類イムノアッセイ測定キット
写真 ダイオキシン類イムノアッセイ測定キット

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