No.04「人を測る(3)」

No.04
人を測る(3)~静脈を見る~

生体認証技術

静脈といえば、銀行カードの不正使用防止のための本人認証技術として注目されています。静脈は皮膚直下にあること、血圧が低いために壁が薄く光を照射することにより、反射あるいは透過により透けて見ることができます。手や足の甲などにある静脈は、よく見ると緑色の筋になって見えます。これは、血液中のヘモグロビンが酸素を放出しスペクトルが変化して相対的に青成分が強くなるからです。ヘモグロビンは900nm~1100nmの近赤外波長領域で強い吸収があります。これを利用して、手のひらの静脈パターンを抽出して、あらかじめ登録されたパターンと照合するものです。静脈は胎内で定まったあと大きさが変化する以外そのパターンは生涯不変であるため、信頼性の高い生体情報として実用化されています。このような生体情報の解析にはパターンという形状情報と分光情報が同時に測定、解析されることが不可欠で、その2つの情報を同時に測定できるイメージング分光技術は効率的な評価技術として注目されています。

予防医療への適用

はイメージング分光器ImSpector(インスペクター)を用いて足の甲の分光測定を行った画像です。図1は分光測定結果から、460nm~660nmの分光範囲で、ヘモグロビン酸素飽和度をマッピングし、白黒画像化したものです。ヘモグロビン酸素飽和度は、ヘモグロビンにより運ばれた酸素がどの程度消費されたかを示す非常に重要な指標として用いられます。図ではヘモグロビン酸素飽和度が高いほど白色の強さとして表示されています。足の甲では、動脈は毛細血管となっているため足全体に白い部分が広がり、静脈の部分が暗く表現されていることがわかります。図2は測定された分光結果から、酸素飽和度を可視化するために特徴量を擬似カラー化処理したものです。この図では酸素飽和度が高いほど赤く表現されています。

図1 イメージング分光器によるヘモグ ロビン酸素飽和度測定結果
図1 イメージング分光器によるヘモグ ロビン酸素飽和度測定結果
図2 ヘモグロビン酸素飽和度測定 結果の擬似カラー化
図2 ヘモグロビン酸素飽和度測定 結果の擬似カラー化

このページに関するお問い合わせはこちらから

  • お問い合わせ
  • ご依頼の流れはこちら

JFEテクノリサーチ株式会社 営業本部