No.04「環境調査トピックス(2)」

No.04
環境調査トピックス(2)~VOC排出抑制~

大気汚染防止法の改正

VOC(揮発性有機化合物)は溶剤や洗浄剤等として大量に使用されています。大気中に排出されると、それ自身の毒性とともに光化学オキシダントや浮遊粒子状物質となり、人への健康影響が懸念されます。諸外国では既に固定発生源からのVOC規制が実施されていますが、我が国では未規制でした。そこで、大気汚染防止法の一部を改正する法律が昨年の5月に公布されました。
 この法改正による規制対象施設は、①塗装関係、②接着関係、③印刷関係、④化学製品製造関係、⑤工業用洗浄関係及び、⑥VOCの貯蔵関係の6施設類型に限定されており、すべての排出施設を網羅せずに限定して全体の排出量を減らすのが、法改正の狙いです。図1に排出量割合を示します。なお規制値は400~60,000ppmCと施設によって異なる設定であり、これは排風や送風能力に対応した値となっています。既に各業界では作業工程を変更して使用量を減らす、残った塗料を再利用する、使用溶剤を水溶系の溶剤に変更する等の対策を講じていますが、コストアップの問題も発生しています。

図1 固定発生源からのVOC排出量割合
図1 固定発生源からのVOC排出量割合

測定技術に関して

今後は、規制対象施設の現状把握のための測定、排出抑制のための測定、維持管理のための測定が多く発生することが予想されます。この時の測定方法は表1に示すようにサンプリング時間は20分間、測定に用いる装置はNDIR(非分散赤外線分析計)又はFID(水素炎イオン化検出器)が使用されます。また、後には維持管理を目的とした簡易分析計の検討も行われる予定です。当社は、昨年度からこのような施設から排出されるVOCを測定しています。分析はTVOC(総揮発性有機化合物)を測定しますが、詳細な各々の成分分析も行っています。VOCは数千種類あるといわれ、国内だけでも約200種類使用されていますが、ほとんどの試料は数成分でTVOCの大半の濃度を占めています。当社では詳細な成分を特定することによって、VOC低減に協力できます。

表1 測定方法
表1 測定方法

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JFEテクノリサーチ株式会社 営業本部