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No.05「環境調査トピックス(3)」
JFE-TEC News No.05号 レーザICP質量分析法(LA-ICP-MS)による局所・表面分析 他 記事一覧
No.05 レーザICP質量分析法(LA-ICP-MS)による局所・表面分析 他
環境調査トピックス(3)~シックハウス~
化学物質過敏症
現在の建築方法はビル等の室内で発生した有害物質が換気によって室外に排出されにくい傾向があり、その結果その場所で働く人々の中に頭痛、目眩、吐き気等の様々な病的症状を訴える人が増えました。これがシックビルディング症候群(Sick Building Syndrome, SBS)と言われています。日本では、ビル衛生管理法が制定されており、以前からオフィスビル等でのシックビルディング症候群の発症は抑えられていたと言われています。一方、一般の居住環境では、同じ頃に家具類からの異臭問題が発生して、原因を調査したところ家具に使用されている接着剤が原因であることが判明しました。このことからシックハウス症候群という名称が現れて、発生源によって、シックスクール、シックカー等の呼び名が生まれ、特有な化学物質への症状として化学物質過敏症(Chemical Sensitivity, CS)という病名まで現れ社会問題となってきています。
室内化学物質のガイドライン
この問題に対して当時の厚生省(現在、厚生労働省)が1996年に室内空気中のホルムアルデヒドに関するガイドラインを公表しました。以後、国内の空気汚染物質への行政対策が飛躍的に進展しました。指針値等は、室内化学物質のガイドライン(表)の制定(厚生労働省)、住宅性能表示制度(国土交通省)、建築基準法の改正があり、測定法でのJIS化を含めて室内空気汚染対策が進んでいます。
今後は居住空間という意味では我々のくつろぎの場所である家だけでなく、車を始め電車、学校といった日常様々な空間に生活しているため、これらの空間環境を将来に渡ってクリーンに維持することが必要だと考えています。その為に当社はこれらの空間中に存在する有害物質をサンプリング、分析する体制を整えています。
表 室内汚染物質の規制値表
*1;単位換算は25℃の場合 *2 ;暫定目標値
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