No.10「色を測る(1)」

No.10
色を測る(1)~色とは何か~

当社ではイメージング分光器ImSpectorを用いた測定装置の製作販売を行っていますが、この測定装置の重要な応用分野として測色に関係した分野があります。私たちは色を感覚的なものとしてとらえ、直感的に理解できますが、工業的にはこれを客観的にかつ定量的に測る必要があります。そこで本シリーズでは「色を測る」と題して、客観的な色の測定方法の解説を試みたいと思います。

色とは何か

色とは何かの研究はギリシャ時代にすでに始まっていたと言われますが、色が波長の異なる光に対する生体の知覚反応であることがわかったのは、17世紀後半にニュートンが光分散実験を行ったときからで、長い間本質がわかりませんでした。その後、色の測定が標準化されるようになるのは、20世紀に入ってからです。これまでの研究により、色の知覚は以下のように行われることが明らかになっています。眼球に入射する色々な波長成分を持った光が網膜に分布する3種の視細胞を刺激し、これが3種の生体信号に変換され、大脳皮質の視覚中枢に到達して、色が認識される。光の波長と人間が感ずる色名の関係および対応する色をカラー表示すると表のようになります。

表 光と波長と色名の関係
表 光と波長と色名の関係

色を測定するには

上述の知見から色を測定するには、 1)眼球に入射する光の各波長成分の強度(スペクトル)、 2)スペクトルと三刺激値との関係、および 3)三刺激値の大きさと色認識との関係を定量的に明らかにする必要があることがわかります。 1)については、近年では分光器を用いて容易に測定可能です。 2)、 3)については、国際照明委員会(CIE)の下で、52人の標準観測者による実験で応答関数が求められ、等色関数としてデータの入手が可能です。表のカラー表示は、左欄の波長域で反射率が1の物体を仮定し、この等色関数を使ってRGBの強度を計算し、表示したものです。
 次回は、等色関数とRGB、XYZ表色系についてお話しします。

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