No.13「面ひずみのパターン測定」

No.13
面ひずみのパターン測定

プラスチックケースや窓ガラスに映った蛍光灯のゆがみから表面のひずみに気づいた経験はありませんか?(図1)
 これは、表面の微妙な凹凸の変化(面ひずみ)によって反射光線の方向が変化し、それが光源から対象までの距離で増幅・強調され映像の大きなゆがみとして観察される、いわゆる「光てこ」の原理によるものです。
 この現象のために、ガラスやプラスチックケース・自動車のボディのような滑らかな仕上げ面では、100mmあたり数10μm(細めの髪の毛の太さが60μm)の凹凸変化であっても、映りこんだ周りの風景のゆがみから面ひずみのあることが分かります。面ひずみのない滑らかな面は、商品にとって重要な「付加価値」のひとつです。
 面ひずみパターン測定装置Surf TRiDY (サーフトライディ)*は、プロジェクタでスクリーンに複数の縞パターンを投影し、対象の表面に映ったパターンの鏡像をテレビカメラで捉えます(図2)。その場で鏡像のゆがみを解析して面ひずみを可視化し、数値情報として記録します(図3)。
 この装置は、熟練した検査員が蛍光灯に透かして対象を観察し、経験と勘に頼って判断していた面ひずみの検査を定量化します。別の時刻に別の場所で製造したサンプル同士を同じ尺度で比較できるので、どうやったら面ひずみのない商品を作りこめるか、製造方法の改善の検討が適確に行えます。
 昨今の熟練技能者の減少や生産の海外シフトという潮流の中、ものづくりの現場での技能の伝承や移転が喫緊の課題となっています。そのためには、官能検査の世界に客観的な「ものさし」を導入し、時間と場所を越えて同じ基準で品質を評価する「トレーサビリティ」の確立が重要です。商品開発・生産管理・品質保証など、ものづくりのさまざまな局面で、Surf TRiDY が「見える化」実現の武器として活用されることを期待しています。

* 面歪パターン測定装置Surf TRiDY (サーフトライディ)の測定原理・装置仕様・測定例は下記URLに掲載されています。ご参照ください。
URL: http://www.jfe-tec.co.jp/product/surftridy01.html

図1 CDケースに映った蛍光灯
図1 CDケースに映った蛍光灯
図2 面ひずみ測定の縞パターンの鏡像
図2 面ひずみ測定の縞パターンの鏡像"
図2 面ひずみ測定の縞パターンの鏡像 モノクロ表示(左)
モノクロ表示(左) カラー鳥瞰図表示(中) モアレ表示(右)
図3 CDケースの面ひずみ分布測定結果

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