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No.13「環境調査トピックス(8)」

JFE-TEC News No.13号 面ひずみのパターン測定 他 記事一覧

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No.13(2007年10月)
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No.13 面ひずみのパターン測定 他

環境調査トピックス(8)~排ガス等の大気拡散と着地濃度予測~

大気拡散

大気汚染の防止と環境影響予測を行うためには、施設の煙突や走行車両等から排出される大気汚染物質が大気中に拡散し地表に着地する状況を定量的に把握する必要があり、そのため大気拡散計算を行います。計算の手法は、拡散の微分方程式を数値的に計算する方法もありますが、解析的に解いたプルーム式・パフ式を用いる方法が一般的です。プルーム式は一定以上の風速に適用し、パフ式は弱風時と無風時に適用します。遠方への影響に関係するのはプルーム式です。

プルーム式

プルーム式により、一定の気象条件や排出条件に対応した定常解が求められます。煙流断面中の濃度分布は水平方向、鉛直方向とも正規分布を取り、その標準偏差である拡散幅は、煙源からの距離とともに増大します。拡散幅と風下距離との関係は野外実験結果により大気安定度ごとに与えられています。ここで、大気安定度とは、大気の上下運動の大小を表し、風速と日射量等により階級分類されます。大気安定度が不安定なほど大気の拡散は大きくなります(図1)。このほか排ガスの浮力と運動量による煙流の上昇や、逆に煙突自身や建物の背後に生じる渦による煙流の低下も考慮します。

図1 典型的な煙の形と大気安定状態の例
図1 典型的な煙の形と大気安定状態の例
(出典:「新・公害防止の技術と法規2007 大気編」(社)産業環境管理協会)

着地濃度予測

着地濃度予測には、長期平均濃度や短期平均濃度があります。長期平均は、1年間の1時間ごとの気象データ(風向・風速・大気安定度)を適用して、拡散の結果を重合することにより地表面(通常1.5m高)の着地濃度分布の等高線を求めます。短期平均は通常1時間における特別な排出条件や特殊気象条件、複雑地形条件等を考慮した予測を行います。なお、粒子状物質に対しては、重力の効果を加え、液滴物質の場合はさらに蒸発の効果を加えることができます。
当社では上記の諸条件に対応した独自開発のソフトを有し、環境アセスメントや環境シミュレーションに活用しています(図2)。

図2 液滴物質の短期着地濃度予測の例
図2 液滴物質の短期着地濃度予測の例

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