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No.16「有機材料の不具合解析事例(3)」

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No.16(2008年07月)
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No.16 高精度赤外線カメラ応用例 他

有機材料の不具合解析事例(3)~食品中の残留農薬分析~

残留農薬分析は現在取り扱っておりません。

はじめに

ここ数年、『食の安全』に対する消費者の関心が高まっています。平成18年5月29日には食品衛生法が改正され、ポジティブリスト制度(一定量以上の農薬等が残留する食品の販売等を禁止する制度)が施行されました。この制度で対象となる農薬は約800品目と膨大な数となり、加工食品を含めたほとんどすべての食品が規制の対象となりました。

残留農薬分析法

残留農薬分析法は大きく分けて二つの方法に分類できます。一つ目は従来から行われてきた分析法である個別分析法、二つ目はより多くの農薬を迅速に分析できる多成分一斉分析法です。前者は、ひとつの農薬に的を絞って抽出し測定を行うため、より高精度な分析が可能です。後者は個別分析法よりも精度が低くなりますが、一度の操作で多くの農薬を抽出・測定することが可能であるため、ポジティブリスト制度に対応するためには欠かせない分析法のひとつであるといえます。

冷凍餃子の分析例(個別分析法)

2008年1月に冷凍餃子から有機リン系農薬が検出されたことをきっかけに、加工食品中残留農薬分析の必要性が見直されました。図はメタミドホスとジクロルボス標準品を冷凍餃子に添加し(0.01ppm相当)、前処理を行い、LC/MSとLC/MS/MSで測定を行ったクロマトグラム例です。LC/MSで測定した場合には餃子由来の妨害ピークが大きく、定量が困難です。しかし、同一試料をLC/MS/MSで測定した場合には、バックグラウンドが低減し妨害ピークも減少することにより、定量が容易になります。
当社では、このような高感度・高選択性のLC/MS/MSを導入し、高精度な個別分析と迅速な多成分一斉分析により、青果物や加工食品の残留農薬分析ニーズにお応えします。

図 冷凍餃子中のメタミドホスとジクロルボスの測定例(添加試験)
図 冷凍餃子中のメタミドホスとジクロルボスの測定例(添加試験)

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