No.24「定量の極限を目指す化学分析」

No.24
定量の極限を目指す化学分析 ~希土類粉末状合金の水素分~

近年、地球にやさしいエネルギー源として水素エネルギーが注目され、水素吸蔵合金の原料となる粉末状合金中の水素分析ニーズが拡大してきています。また、時をあわせ種々の高性能モーター開発においても磁性特性への水素の影響が重要視され、その原料となる粉末状合金中の水素分析ニーズが拡大しています。
これら電池やモーターの原料には主に希土類金属の粉末状合金が用いられ、その水素分析には高精度な技術とノウハウを要します。

分析方法

不活性ガス中で試料を加熱・融解し、試料に含まれる水素を抽出・分離した後、熱伝導度検出器により水素を定量します(JIS Z 2614金属材料の水素定量方法通則に基づきます)。

希土類粉末状合金への適用

一般的に金属中のガス成分の定量分析では、標準物質により作成した検量線を用います。しかし希土類粉末状合金の標準物質は存在しないため標準ガスを用いたガスドージング法により検量線を作成しました。
また水素を高精度に分析するためにはテーリングしない適切な水素抽出波形を得る必要がありますが、粉末状試料では100%加熱抽出がされず適切な抽出波形が得られません。
そこで試料をニッケルカプセルに封入(図1)し分析に供することで適切な水素抽出波形が得られ高精度に分析することを可能にしました。
希土類粉末状合金試料の水素抽出波形を図2に示します。
以上により水素含有量が0.2ppm ~数%の広範囲に渡る希土類粉末合金中 の水素分析を実現しました。
当社では、さらに上記技術を応用することで他の金属粉末中の水素分析ニーズにもお応えいたします。

図 蛍光X線によるプラスチック中微量鉛の測定結果
図1 ニッケルカプセルへの封入 / 図2 水素抽出波形の一例

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JFEテクノリサーチ株式会社 営業本部