JFE-TEC News
No.38「計測可視化技術(2) 」
JFE-TEC News No.38号 耐候性評価センターの保有設備と受託試験 他 記事一覧
No.38 耐候性評価センターの保有設備と受託試験 他
計測可視化技術(2) ~光学的手法による面ひずみ測定技術~
Deformation Visualize System with the Optical Method
パネルなどの表面のひずみが気になった際に蛍光灯を映し込み、蛍光灯が歪んで見えないかどうかで表面のひずみの有無を確認した経験はないでしょうか?
鏡面性の高い滑らかな面においては、10mmあたり数μm程度の微小なひずみであっても、表面のわずかな傾きの違いが光の反射により拡大され、映り込んだ像のゆがみとして観察されます。
製品の高付加価値化に伴い表面の平坦度や美麗さが求められるなか、蛍光灯の映しこみでしか確認できないような微小な表面のひずみの検査は、ほとんどが検査員による目視検査(官能検査)にたよっています。
図1 ゼブラパタン観察光学系
当社の面ひずみパタン測定装置SurfTRiDY は目視検査の評価と同じように、プロジェクターでスクリーン上に複数のゼブラパタンを投影し、対象表面上に映りこんだスクリーン上の投影パタンの鏡像をCCDカメラで撮像してパソコンに取り込み、この画像を独自の処理方法で解析することにより測定対象面の面ひずみを求める装置です(図1)。
図2 フィルムの面ひずみ測定例
本装置は、形状計測では測定が困難であるが、光の映り込みによれば見ることができる面ひずみをパタンとして可視化することができます。図2に示す傾斜角分布が面ひずみに相当します。
また、面ひずみ情報は数値データとして出力できますので、測定者の主観によらずにひずみを定量的に評価することが可能になります。
塗装外板のひずみ、射出成型品のひけ、塗装時のダレ、フィルムのしわの評価・検査など商品の美麗さの追求による高付加価値化、平坦度向上による高機能化への対応を図るなかで、本装置は製品開発、製造プロセスの改善、品質管理用機器としてお役に立つものと思われます。
装置販売だけでなく受託計測も行っていますので、是非お気軽にご相談ください。
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