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No.42「樹脂・複合材料評価センター(4)」
JFE-TEC News No.42号 樹脂・複合材料評価センター(3) 他 記事一覧
樹脂・複合材料評価センター(4)
No.42 樹脂・複合材料評価センター(3) 他
樹脂・複合材料評価センター(4)~樹脂材料の高速圧縮試験~
High Speed Compression Test for Resin Products
当社は、金属、樹脂といった種々の材料の高速変形試験を受託していますが、所定の形状の試験片を用いた試験だけでなく、部材や部品の形状のままで変形特性を評価する試験も実施しています。
樹脂材料は衝撃緩衝材として使用される場合が多く、それらの静的な変形から高速の衝撃圧縮変形試験を行うことによって、その衝撃吸収性能を評価することができます。
試験機は落重試験機を用いて変形速度は10m/sまで、投入エネルギーは20kJまでの圧縮試験が可能です。落錘によって部材が吸収するエネルギーの約3倍以上の運動エネルギーを投入することにより、所定の変位まで一定速度で圧縮試験を行います。
試験様式によって落錘にロードセルを組み込む方式と試験体の下部にロードセルを設置する方式から試験方法を選択でき、変位は落錘位置を磁気変位計で検知することにより計測します。
通常の樹脂以外に発泡樹脂等も評価が可能で、自動車のバンパーやシート、ヘルメットやプロテクター、梱材、耐地震・津波用安全装置、あるいはスポーツの安全器具、に用いられる部材など衝撃を吸収する役割を持つ部材すべてが本試験の対象となります。
発泡樹脂を10m/sの速度で圧縮した場合の例を図1に示します。試験体は各辺100mmの立方体で、圧縮変位60mmの所で落錘を停止させました。圧縮変位と部材に作用する荷重、吸収エネルギーの関係を得ることができます。
さらに、高速度カメラを併用することによって部材のあらゆる場所の詳細な変形挙動と変位も計測することができます。
是非お気軽にご相談ください。
図1 発泡樹脂の高速圧縮試験例(10m/s)
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