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No.46「樹脂・複合材料の耐久強度評価技術(2)」

No.46 高分解能ガスクロマトグラフ質量分析法によるPCB短納期分析 他

樹脂・複合材料の耐久強度評価技術(2)~クリープ試験機に取り付ける恒温恒湿環境チャンバーの導入~
Installing of Constant Temperature and Humidity-Controlled Chambers for Creep Testing Machines

近年、車体の軽量化を目的として、自動車構造部材への繊維強化樹脂の採用が進んでおり、樹脂材料のクリープや疲労特性評価が求められています。樹脂の機械特性に対する温度や湿度の影響はモノマー構造により異なり、自動車構造部材への採用が進むナイロンに対してはその影響が大きいことが知られています。樹脂・複合材料評価センターでは、温湿度を制御した環境でクリープ試験を行う様にするため、現有クリープ試験機に温湿度環境を一定に制御することができる恒温恒湿槽を取り付ける改造を実施致しました(写真1)。本報では、恒温恒湿環境下で試験可能なクリープ試験機の仕様について概説します。

従来試験機の課題

一般的な樹脂用クリープ試験機は最大試験荷重が低いため、高い剛性を有する繊維強化樹脂材料のクリープ特性を評価することが困難でした。一方、金属用クリープ試験機では、繊維強化樹脂が使用される室温~200℃の低温 域での温度制御や湿度制御ができないことが課題でした。

繊維強化樹脂材料のクリープ特性評価技術

金属用クリープ試験機を基に低温域での温度および湿度制御ができる恒温恒湿槽を新たに開発しました。表1は装置の仕様です。a)温度範囲:40℃~180℃、変動幅±2℃、b)湿度範囲:~90%RH、変動幅±10%RH、c)最大荷重:15kNの仕様を満足させることで、使用環境を再現したクリープ特性評価を実現しました(図1)。

荷重モード/試料形状への対応

引張りクリープのほか、冶具を工夫することで、曲げ、圧縮、せん断引張り(接着強度)等の荷重モードにおけるクリープ特性評価が可能です。また、広い槽内寸法(350×450×600mm)を活用した、大型サンプルのクリープ特性評価が可能です。

お客様のご要望に個別に対応いたしますので、お気軽にご相談下さい。

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