No.48「マルチマテリアル車体用継手の評価技術」

No.48
マルチマテリアル車体用継手の評価技術 ~継手のせん断破壊時のひずみ分布解析~
Full-field Strain Analysis in Tensile Lap Shear Test of Welded Joints

自動車の車体軽量化の手法として注目されているマルチマテリアル化の大きな課題は異種材料の接合方法であり、接合条件の変動による特性変化に関する研究開発がさかんに行われています。開発テーマの一つは接合部の破壊機構の解明であり、破壊に至るまでの応力・ひずみ分布の変化を計測することがその中心になります。

当社は、デジタル画像相関法を適用したドイツGOM社の3次元ひずみ解析システム『GOM Correlate (ARAMIS)®』を導入し、各種継手の破壊特性解析の受託体制を整えました。

図1 せん断引張試験で得られた荷重-変位曲線
図1 せん断引張試験で得られた荷重-変位曲線
(590MPa級鋼板/板厚1.6mm、エポキシ系接着剤と
スポット溶接併用)

590MPa級鋼板を接着剤とスポット溶接を併用した継手の解析例をご紹介します。せん断引張試験で得られた荷重-変位曲線を図1に、3次元ひずみ解析により得られた各段階での試験片表面のミーゼス相当ひずみ分布を図2に示します。荷重-変位曲線が最初のピーク(②)を示した時点では鋼板表面にほとんどひずみは発生していません。その後、急激な荷重低下があり、この段階で接着剤が剥離しているものと推察されます。荷重-変位曲線の2番目のピーク(③)では、鋼板に曲げ変形が起こり、スポット溶接部のナゲット外周にひずみが集中して破壊に至ったことが判ります。このような3次元ひずみ分布解析により、継手の強度と形状変化を結びつけて破壊機構を明確に解析することができます。

図2 各段階におけるミーゼス相当ひずみ分布の変化
図2 各段階におけるミーゼス相当ひずみ分布の変化

さらに、本解析システムと連動した 高解像度の高速度カメラシステム(最大画素数2,560×1,920ピクセル、最短シャッター度0.2μsec、最大録画速度1,300,000コマ/sec)も合わせて導入しました。継手の高速引張試験、部材の高速圧壊試験などの高ひずみ速度領域での解析に活用できます。たとえば自動車の衝突現象の計算機シミュレーションの検証を容易に行うことができます。当社の各種変形試験、撮像・画像解析技術と組み合わせることで、新たな分野への展開も可能ですので、お気軽にお問合せください。

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JFEテクノリサーチ株式会社 営業本部