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No.48「材料の品質を高速で検査するカメラを新開発」
JFE-TEC News No.48号 マルチマテリアル車体用継手の評価技術 他 記事一覧
材料の品質を高速で検査するカメラを新開発
No.48 マルチマテリアル車体用継手の評価技術 他
材料の品質を高速で検査するカメラを新開発
A New Camera Developed for High-speed Quality Inspections
はじめに
写真1 近赤外3波長ラインセンサカメラの外観
赤外線カメラを使うと、材料の外観だけではなく、材料の組成成分に関連する情報が画像として取得できることが知られています。これは、各組成成分に固有の吸収波長が赤外波長領域に存在するためです。一方、製造プロセスなどで高速搬送される材料の全数検査を行う場合、検査の均一性および高速性に優れたラインセンサカメラが有効です。
当社では、近赤外域の3種の波長成分を同時に検出するラインセンサカメラを開発し商品化しました(写真1)。一般のカラーカメラが可視光域の3波長成分(赤・緑・青)を検出するのに対し、本カメラは近赤外域の特定の3波長成分(約1200、1400、1600nm)を検出するものであり、可視光ではわからない材料の品質情報を高速で検査する用途などに有効です。
特徴
本カメラは以下の特徴を有します;(1)有機物の品質検査に適した3波長の採用、(2)プリズム分光方式により共通の光軸で位置ずれのない3波長成分を検出、(3)512画素の長方形InGaAsリニアイメージセンサの採用により高感度検査を実現、(4)同期モード設定、水平ビニング、画素補正、自己診断などの機能を搭載、(5)汎用性の高いカメラリンク出力およびFマウントを採用、(6)防塵を考慮した筐体構造。
主な用途
①食品の品質検査(品種、腐敗、グレード、水分量、成熟度など)。②食品の異物混入検査(図1参照)。③樹脂の選別。④原材料の品質検査(成分の違い、水分量など)。
図1 本カメラを用いた食品中の異物検査例
おわりに
当社では本カメラ単体のみならず、検査用途に最適なデータ解析・処理ソフトウェアを備えた検査システムのご提供も可能です。材料の品質検査や選別などにご関心をお持ちの方は、是非当社までお問い合せください。
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