No.49「医薬品中元素不純物分析(ICH Q3D)の紹介とJFE-TECの対応」

No.49
医薬品中元素不純物分析(ICH Q3D)の紹介とJFE-TECの対応
Introduction of Element Impurities Analysis in the Pharmaceuticals and Correspondence of JFE-TEC

医薬品の安全性確保のためには、原料、触媒、製造工程等に由来する元素不純物の評価が重要となります。平成27年9月30日には、平成29年4月1日以降に承認申請される新医薬品について、「元素不純物ガイドライン:ICH 合意ガイドライン Q3D」に基づき、医薬品中の対象元素不純物に関して十分なリスクアセスメントを行うよう通達がなされました(薬食審査発0930第4号)。リスクアセスメントは、患者のための安全性配慮と結び付くものであることから、医薬品中の元素不純物量評価が特に重要となります(表1にリスクアセスメントの対象元素を示します)。

表1 ICH Q3Dリスクアセスメントの対象元素
元素 クラス 備考
As、Cd、Hg、Pb 1 ・ヒトに対する毒性物質
・すべての投与経路で評価必要
Co、V、Ni 2A ・製剤中の存在可能性大
・すべての投与経路で評価必要
Ag、Au、Ir、Os、Pd
Pt、Rh、Ru、Se、Tl
2B ・意図的に添加された場合に評価必要
Li、Sb、Ba、Mo
Cu、Sn、Cr
3 ・比較的低毒性
・注射剤、吸入剤で原則評価必要(経口剤では意図的以外評価不要)

医薬品の試験検査においては、厳格な品質管理が求められ、元素不純物分析においても事前に分析方法の妥当性を確認する目的でバリデーション試験を行う必要があります。当社では分析結果のばらつきの要因となる試験環境からの汚染を低減する為、試料調製~測定まで全ての操作をクリーンルーム(清浄度100~1000/ft3)内で実施しています。また様々な分野で培った高度な試料前処理技術と高感度ICP質量分析装置を駆使することにより、併行精度、定量下限値等の全てのバリデーション項目にわたって基準値を充分満足できる分析結果をご提供致します。

写真1 エンクロージャー
写真1 エンクロージャー

近年、抗がん剤に代表される少量で薬効を与える高薬理活性医薬品が増加しており、これらの医薬品の取り扱いには試験作業者の暴露防止対策が必要となります。当社の試験室では、飛散しやすい粉体を封じ込めるエンクロージャー(写真1)内で医薬品を取り扱うシステムを構築しております。高薬理活性医薬品の元素不純物分析についても、お気軽にご相談下さい(*1)

(*1)毒性や試料性状によっては、試験をお受けできない場合があります。詳細はお問い合わせ下さい。

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JFEテクノリサーチ株式会社 営業本部