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No.50「中部モビリティパーツ評価センター」
JFE-TEC News No.50号 振動試験 特集号 記事一覧
中部モビリティパーツ評価センター
No.50 振動試験 特集号
中部モビリティパーツ評価センター~輸送用機械部品の振動試験評価~
図1 中部モビリティパーツ評価センターの所在地
図2 中部モビリティパーツ評価センター外観図
中部モビリティパーツ評価センターの設備仕様について概説します。はじめに、センターの所在地ならびに外観図(完成予想図)を図1、2に示します。ここに導入した振動試験機は5台でいずれも最新の設備であり、個々の振動試験機の仕様は表1に示すとおりです。加振力は16kN、24kN、40kNの3種類で、加振方向は、垂直・水平2方向のもの(写真1)と、垂直方向(写真2)の2種類です。
振動試験機の加振駆動源は電磁力による動電型を採用しました。これは、油圧式、機械式よりも制御がしやすく、出力が入力電流に忠実に比例応答するため精密な波形制御が可能であると同時に、加振可能な周波数帯域をより広いレンジで駆動させることができるためです。これにより、波形は正弦波、ランダム波、衝撃波、これらを組み合わせた正弦波オンランダム波やランダムオンランダム波および実際の走行振動波形の再現など様々な振動波形を出力することができます。周波数帯域は5Hz ~ 3,000Hzの範囲で応答可能です。
写真1 垂直/水平-複合試験機の外観
写真2 垂直-複合試験機の外観
また、振動試験に供される部品のうち、例えば自動車の場合には、温度・湿度ともに非常に厳しい環境で使用されるものが多いため、振動試験を実施する場合には、実際の稼働環境に近い温・湿度環境をパターン化したうえで加振する複合環境試験が要求されます。これを実現するため、当センターの恒温恒湿チャンバー設備は表1に示すように、温度仕様範囲は-70℃~+180℃ であり、急峻な温度勾配も設定することができ、湿度は最大98%まで制御することが可能です。内容積は約1m3で、すべての振動試験設備に併設されており、大型・重量物の振動試験にも対応することができます。
表1 振動試験装置の設備仕様
試験機Ⅰ | 試験機Ⅱ | 試験機Ⅲ | 試験機Ⅳ | 試験機Ⅴ | ||
---|---|---|---|---|---|---|
振動試験機 | 周波数範囲(Hz) | 5~2500 | 5~2500 | 5~2600 | 5~2600 | 5~3000 |
最大加振力(kN) | 40 | 40 | 24 | 24 | 16 | |
加振方向 | 垂直/水平 | 垂直 | 垂直/水平 | 垂直 | 垂直 | |
最大積載量(kg) | 600 | 600 | 400 | 400 | 300 | |
恒温恒湿槽 | 使用温度範囲(℃) | -70~180 | ||||
使用湿度範囲(% RH) | 20~98 | |||||
内槽寸法(mm) | W1000~1200 × D1000~1200 × H1000 |
以上のように、当センターでは、輸送用機械部品の振動信頼性評価にマッチしたサービスをご提供することが可能となりましたので、お気軽にご相談下さい。
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