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No.52「カーエレクトロニクスのCAE解析」

No.52 小特集:カーエレクトロニクスVol.2

カーエレクトロニクスのCAE解析~電子基板の熱応力解析シミュレーション~
CAE-based Solution for Car Electronics

車載用製品に搭載される電子部品は、他の家電製品の電子部品と比較して過酷な環境下で使用されることが多く、また長期の使用に耐える高い信頼性が要求されます。

車載用電子部品は、環境温度の変化やエンジン周辺の輻射熱、電子部品の自己発熱などによって、熱膨張と熱収縮を繰り返します。その際、基板と電子部品では熱膨張係数に差があるため、両者を接続するはんだ接合部に応力が発生し、その結果、き裂などの損傷が起きることが知られています。

はんだ接合部の疲労寿命は、高温/低温を繰り返し印加する温度サイクル試験によって評価されますが、加速試験でも数ヶ月を要する場合が多く、開発期間の短縮のために、CAE(Computer Aided Engineering)を用いた寿命予測が行われています。

本稿では、半導体パッケージの熱サイクル試験(温度サイクル条件は-40℃~150℃)を想定した解析事例を紹介いたします。半導体パッケージのコーナー部のはんだ接合部に注目した解析で、そのモデルと解析結果を図1に示します。はんだ接合部の角部には、大きな非弾性ひずみ(塑性ひずみ+クリープひずみ)が発生することが分かります。

図1 はんだ接合部のモデルと解析結果(非弾性ひずみ分布)
図1 はんだ接合部のモデルと解析結果(非弾性ひずみ分布)

低サイクル疲労寿命は、解析から算出される非弾性ひずみ振幅と疲労寿命の実験式(Coffin-Manson則)をもとに、算定できます。

さらに、き裂の発生条件(クライテリア)とき裂の進展速度式を考慮することで、図2に示すような、低サイクル疲労によるき裂の発生および進展の解析も可能です。

図2 はんだ接合部のき裂進展解析
図2 はんだ接合部のき裂進展解析

当社では、上記のはんだ接合部以外でも様々な電子部品に対して、数値シミュレーションにより、応力の発生状況や疲労寿命評価を行うサービスを提供いたします。

ぜひ、お気軽にご相談下さい。

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