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No.52「電子基板の欠陥検出」

No.52 小特集:カーエレクトロニクスVol.2

電子基板の欠陥検出~電子基板の防湿コーティング欠陥検査装置~
Inspection of Moisture-proof Coating on the Electronic Board

カーエレクトロニクスの進化とともに多くの電子基板が用いられ、屋外環境に近い場所に設置される場合も増えています。悪環境下においても長期に渡って信頼性を保つためには基板腐食の原因となる湿度対策が重要であり、防湿皮膜のコーティングがなされますが、抜けなくコーティングされているかが重要な品質管理項目となっています。

防湿皮膜には紫外線の照射により蛍光を発する物質が含まれており、現状はブラックライトを照射して塗布部全面で蛍光発光しているかの目視検査がなされています。検査員ごとの判断基準の差や検査結果の保存によるトレーサビリティの確保などに問題があり、検査装置の開発が望まれていました。

当社では写真1に示すラインセンサーカメラと同軸紫外照明による防湿コーティング欠陥検査装置を開発しました。照明とカメラの光軸を一致させた同軸構造により、ICチップなどの立体形状物の影による検査死角を最小化しています。さらに通常の同軸照明ではハーフミラーにより紫外照明および励起された蛍光が散逸する問題がありましたが、紫外線と蛍光の波長の違いを利用した特殊な反射・透過ミラーを採用し、両者の光量低下を最小化しました。

検査装置外観
写真1 検査装置光学系外観

図1は防湿コーティングされた電子基板の蛍光発光を800dpi(32μm/画素)の解像度で撮像した結果です。通常カメラ画像では分からない塗り残しや塗りむらを蛍光強度の差として捉えることができます。図2はリードフレーム上の微小欠陥の撮像結果ですが、0.3mm2の異物をはっきりと捉えることができています。

今回は電子基板の防湿コーティングの検査装置をご紹介しましたが、目視検査を代替する検査装置のご要求がありましたら、お気軽にご相談下さい。

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