No.53「CFRPの特性評価技術(3)」

No.53 小特集:マルチマテリアル
CFRPの特性評価技術(3) ~積層材料の層間の物性評価~
Interlaminar Fracture Toughness Testing of Unidirectional Fiber-reinforced Composites

炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は、これまで航空機の外板や一部の構造部材として使用されてきましたが、近年、車両軽量化・燃費向上のために自動車への適用が進められています。

図1 層間破壊のモード
図1 層間破壊のモード

CFRPは、炭素繊維を一方向に配向させたUD(一方向)材を複数積層して成形されます。繊維の配向方向は高強度ですが、樹脂のみでつながっている積層間の界面強度が低い事が知られており、解決のため盛んに研究開発が行われています。CFRPの層間の物性評価としては、①層間せん断強度評価、②層間破壊靭性値の評価(剥離に対する抵抗力の指標)が知られており、CFRPの材料・用途開発では非常に重要です。

当社では、CFRP積層板のモードⅠおよびモードⅡ(図1)の層間破壊靱性および層間せん断強度に関する規格試験を提供しておりますので紹介いたします。

DCB試験(モードⅠ:開口型)

写真1 DCB試験
写真1 DCB試験

DCB(Double Cantilever Beam)試験は、積層板の層間に、樹脂と接着しないフィルムを入れることで、層間に模擬亀裂を導入した試験体を引き裂くように引っ張り(写真1)、荷重の変化と亀裂の進展長さから、層間の靱性を評価します。

ENF試験(モードⅡ:縦せん断型)

写真2 ENF試験(右は、端部拡大写真)
写真2 ENF試験(右は、端部拡大写真)

ENF(End Notched Flexure)試験は、DCB試験と同様に準備した試験片に、3点曲げ負荷を与えることで、亀裂先端にせん断力をかけて亀裂を進展させ写真2、荷重と亀裂長さの変化から層間の靱性を評価します。

ILSS試験(モードⅡ:縦せん断型)

ILSS試験(InterLaminar Shear Strength)は、支点間距離を通常より狭くして曲げ試験行うことで、層間せん断強度を評価します。

当社では、破壊靭性試験に限らず、樹脂・複合材料の基礎物性から部品形状での試験まで、幅広く評価・解析をお手伝いします。お気軽にお問い合わせください。

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JFEテクノリサーチ株式会社 営業本部