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No.55「橋梁等鋼構造物の廃塗膜調査」
JFE-TEC News No.55号 インフラ評価技術 特集号 記事一覧
No.55 インフラ評価技術 特集号
橋梁等鋼構造物の廃塗膜調査~採取から分析、仕分けまで一貫受注可能~
Investigation of Waste Coating Film for Steel Structures
はじめに
橋梁などの鋼構造物に使用されている塗料には、一部にポリ塩化ビフェニル(PCB)や鉛などの有害物質の含有が確認されています。補修や塗替えなどの際に発生する廃塗膜を処分するためには、PCB含有量などを調査し、濃度に応じて仕分けることが義務付けられています。塗膜剥離作業者の安全を考慮し、作業環境測定が必要となることもあります。このように、様々な調査を一貫して実施することが求められます。また、廃棄物が大量である場合、処理施設へ搬出する前に種類別に分け、管理する必要があります。
試料採取技術
お客様のニーズに合わせて適切な試料採取方法を提案いたします。まず調査対象について、図面や写真などの仕様をいただき、お客様と協議を重ねながら採取計画を作成します。実際の現地作業においては、長年の経験によるノウハウを駆使して採取を行い、安全かつ効率よく丁寧に対応いたします(写真1)。
高感度のPCB定量分析
廃塗膜においては、絶縁油由来・有機顔料由来のPCBが混在すること、有機物系の妨害物質が多いことから、ガスクロマトグラフ-質量分析計(GC-MS)での測定が推奨されています。また、PCB廃棄物の含有量判定基準は、自治体・中間処理業者により0.01 mg/kgという低い値が求められることもあります。このような背景の中、当社では高分解能型GC-MSを使用することで(写真2)、高感度に判定基準0.01 mg/kgまでを測定可能としました。
おわりに
廃棄物処理のための廃塗膜採取・分析は、他社に先駆け多くの実績があります。塗膜剥離作業に係る作業環境測定の実施も含め、一貫した事業を行っております。また、大量廃棄物の内容物確認や廃棄のためのデータ収集、保管容器の濃度別仕分けなど、処理施設に搬出するサポート事業についても実績がありますので、お気軽にお問い合わせください。
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