No.57「モータ適用「磁石」の基礎評価と実装時の磁性評価技術」

No.57 小特集:モータ特集 材料の評価・解析
モータ適用「磁石」の基礎評価と実装時の磁性評価技術 ~永久磁石の損失評価技術と低損失化~
Measurement of Eddy Current Loss and Low-loss Permanent Magnet

なぜいまこれが?

永久磁石を使用した回転機(モータ)は自動車・家電・産業用など様々な分野に利用されています。これらのモータに多く使用されている希土類系焼結磁石はフェライト磁石に比べて、電気抵抗が低いことから、インバータ高調波など、磁石に発生する磁束の変動により渦電流を生じることが知られています。近年、自動車主機モータの高速回転化にともない、磁石中の渦電流が大きくなり、そのジュール熱増加による高温化で磁気特性が劣化(熱減磁)することが課題となっています。そのためモータを設計する際には、永久磁石の渦電流による損失(ジュール熱)を高精度に評価しておくことが重要になります。

これがポイント!

図1 閉磁路磁気測定装置
図1 閉磁路磁気測定装置

永久磁石の渦電流損では、図1に示すC型コアの磁極間に永久磁石を挟み込み、任意の周波数および磁束密度における損失を測定します。コア材料に極薄電磁鋼板を使用することによって、ヨーク損失の影響を極めて小さくし、高精度な磁石損失評価が可能となります1)

図2に永久磁石を2分割した際の渦電流損低減効果を示します。渦電流損は2分割することにより損失が半分になることがわかります。本技術は分割磁石の他に、スリット磁石や高抵抗磁石等における損失低減効果の評価にも適用でき、磁石材料の低損失化に貢献するものと期待しています。

図2 分割による渦電流損低減効果
図2 分割による渦電流損低減効果

当社では、磁石の基礎特性評価や損失評価の他に、ナノ解析機器を駆使した高度な微細構造解析や数値解析によるモータ解析・着磁解析を高精度に評価できます。ご興味のある方は、お気軽にご相談ください。

1)中田崇寛・大谷祐介・石田昌義・本田厚人・田 中進也:「永久磁石における渦電流損の測定お よび解析」, 電気学会マグネティックス研究会 資料, MAG-16-031(2016)

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JFEテクノリサーチ株式会社 営業本部