No.59「高機能材料開発のためのナノ解析技術(2)」

No.59 小特集:ナノ解析
高機能材料開発のためのナノ解析技術(2) ~ナノスケールの三次元元素イメージング(STEM-EDXナノトモグラフィー)~
3-dimensional Elemental Imaging with Nano-scale (STEM-EDX Nano-scale Tomography)

なぜいまこれが?

ナノメートルスケールを制御する高機能材料では、機能発現や劣化機構を解明し、材料設計指針を獲得するため、構成物質毎の分布を三次元構造にまで踏み込んで評価することが必要です。自動車排ガス浄化触媒では、数ナノメートル程度の貴金属微粒子の構造を制御することで、触媒性能の向上が図られています。触媒活性の発現を考えてみると、触媒粒子が表面に存在することが重要なことがわかりますが、そのことを直接的に確認することは困難でした。空間位置をナノレベルで把握できる評価技術が望まれています。当社が採用したFEI社製TalosF200Xはこの目的に合致する電子顕微鏡であり1)、ナノ材料の三次元構造を解析できる新しいツールとなりました。

これがポイント!

図1  STEM-EDXナノトモグラフィーにより観察した自動車排ガス
浄化触媒(Pd/CeO2-ZrO2)のナノスケールの三次元構造

高感度STEM-EDXを用いて初めて可能になった、Pd/CZ(CeO2-ZrO2)触媒の3Dイメージを図1に示します。従来のTEM像からの3D解析では、母相のコントラストに、微細構造が埋もれてしまうため、貴金属触媒粒子の分布を認識することはできませんでした。また、従来のEDXは感度が低く、三次元構築のための多くの画像を得ることもできませんでした。

ここでは、酸化物担体の3D化には構造観察が容易なSTEM像またはEDXマッピングを用い、数ナノメートル程度の微粒子の空間分布のためには高感度EDXマッピングを用いて、3D化をおこないました。まず、視野角を変えた多数のSTEM二次元画像とEDXマッピング二次元画像を撮影します(a)。PC上で、これら画像データから三次元構造を構築します(b)。さらに、自由な方向からの観察、特定断面での観察(c)はもとより、この結果から、サイズや位置に関するパラメータによる、構造を数値化することが可能になります。弊社はナノ材料の開発・研究のために必要な新しい解析方法を提案します。ぜひ、お問い合わせください。

1) 池本祥他、第122回触媒討論会P012(2018).

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JFEテクノリサーチ株式会社 営業本部