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No.61「構造材の軽量化を実現するトポロジー最適化技術」

No.61 データサイエンス 特集号

構造材の軽量化を実現するトポロジー最適化技術
Topological Optimization Technique for Weight Reduction of Structure

なぜいまこれが?

自動車を始めとする輸送機械では、燃費向上のための軽量化が、あらゆる構成部品において追求されています。他方、安全性の観点からは、強度部材として一定の剛性・強度が求められます。一般的に、剛性を高めようとすると重量が大きくなるため、これらの相反する特性を両立させるためには、不要な部位を削減しつつ、必要な部位は残す最適化が求められます。また、実試験には時間とコストに制約があり、事前にこれらの最適設計案を絞り込むことが求められます。

これがポイント!

そこで、要求剛性を満たしつつ軽量化を実現するため、従来のトライ&エラーによる設計検討からシミュレーションの自動化による形状最適化プロセスをご提案します。具体的には、以下の2つのアプローチが可能です。

・パラメトリック最適化:

板厚・寸法などの設計変数の組み合わせから最適解を探索する実験計画法の自動化。

・ノンパラメトリック最適化:

形状(トポロジー)を含めた最適解の探索。

本稿では、トポロジー最適化の例を図1に示します。図1は、荷重負荷環境下にある部材について、想定される荷重に対する歪の値が材料の許容値を超えない範囲で不要な部位を削減する最適化プロセスを示しています。最適化の進展に伴い、許容歪値に迫る値(赤系統で表現)に到達する箇所が発生しますが、全体に渡って許容歪値は超えないように制約を設けています。

その結果、初期状態の重量を100%とした重量比で60%の重量においても許容歪値を超えない歪分布が実現し、40%の重量低減が達成できました。

当社では、これらの最適化技術を用いた設計支援業務を行っております。材料試験や計測評価に関するご相談を含め、お気軽にご相談ください。

図1トポロジー最適化のプロセスにおける歪分布と重量の変化
図1トポロジー最適化のプロセスにおける歪分布と重量の変化

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