No.64「インフラ評価技術(4)」

No.64 構造性能センター 特集号
インフラ評価技術(4) ~動的荷重を受ける構造部材の履歴性状を把握~
Understanding of Seismic Performance of Structural Members by Dynamic Loading

なぜいまこれが?

図1 高速載荷試験機
図1 高速載荷試験機

近年高層建築物においては、主架構の損傷を最小限に抑えるためにエネルギー吸収型の制震部材や免震装置の採用例が多くなっています。一方、国土交通省では、超高層建築物等における長周期地震動への対策をとりまとめ、平成29年4月1日以降に申請する性能評価に基づく大臣認定によって新築される建物について、従来からの検討に加えて、対象地震によって建設地で発生すると想定される長周期地震動に対する検討を義務付けています。また、既存の超高層建築物等についても、損傷等による危害が発生するおそれがある場合、自主的な検証や必要に応じた補強等の措置を促すこととしています。

当センターでは、高速載荷試験機(図1)を用いて各種構造物における部材や制震・免震ダンパーなどの長周期および極大地震入力に対する保有性能を確認するための試験を実施しています。

これがポイント!

1.5MN・500kN高速載荷試験機

1.5MNおよび500kN高速載荷試験機の仕様を表1に示す。それぞれ最大60cm/sec、最大150cm/secの載荷速度により、柱梁接合部の梁端溶接部の破断現象に及ぼす歪速度の影響や、実地震波に対する応答挙動を確認することが可能です。

表1 高速載荷試験機の仕様
主な試験装置 性能・仕様 所在地
1.5MN 高速載荷試験機 動的 ± 1.5MN、最大速度 60cm/s、最大振幅 ± 300mm 京浜地区
500kN 高速載荷試験機 動的 ± 500kN、最大速度 150cm/s、最大振幅 ± 300mm 京浜地区

試験実施例
・制震ブレースの高速載荷試験(図2)

図2 制震ブレースの高速載荷試験
図2 制震ブレースの高速載荷試験

ブレース型制震ダンパーの保有性能を確認するため、代表的な長周期地震動に対する動的載荷試験を行なった例です。制震ブレースは、低降伏点鋼LY225を軸力材としています。実際の建物に取り付くことを想定し、載荷装置には、両端高力ボルト接合で設置し、45°方向載荷としています。結果として、想定地震10回程度の入力に対して、安定した制震効果を発揮することを確認しています。

東北地方太平洋沖地震以降、地震被災後の建物、制震装置および免震装置の健全性評価が求められています。高速載荷試験機がお客様の製品評価にお役に立てることを期待しております。ぜひお気軽にご相談ください。

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JFEテクノリサーチ株式会社 営業本部