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No.68「リチウムイオン二次電池の受託試作事業の増強」
JFE-TEC News No.68号 EV特集号 Part1 電池解析技術 記事一覧
No.68 EV特集号 Part1 電池解析技術
リチウムイオン二次電池の受託試作事業の増強
Expansion of Contract Business of LIBs (Lithium-ion Secondary Batteries) Fabrication
リチウムイオン二次電池(以下LIB)市場は、昨年10月の日本政府のカーボンニュートラル宣言以降、顕著に拡大を続けています。特に、自動車の電動化は、今後加速することが予測されており、そのため車載向けとして、次世代の先進LIBと全固体LIBの研究開発が活発化しています。次世代の先進LIBに は、NMC811やNCAなどのHigh-Ni正極活物質の適用が期待されています。また、さらに次世代の負極活物質には、Si系活物質と黒鉛との混合負極が体積エネルギー密度の視点を踏まえて開発が進展しています(図1参照)。このような高容量正極と負極の組み合わせにおいて、例えば電極密度と電池特性に密接な関係を持つ組合せを変えて、実電池を模擬した電池試作が研究開発の促進に特に有効です。
当社の電池試作・解析センターでは、これまで極低露点で制御された専用ドライルームにて、混錬・塗工からラミネート型セルの試作まで一貫して受託してまいりました。今般、電極・電池試作の受託能力を拡大致しました。従来の枚葉式プレス機からロールtoロールの電極プレスが可能な連続プレス機にリプレースいたしました。当社の連続ロールプレス機は、高容量LIBの厚膜電極への対応として、プレス圧力は従来の3倍(総圧30ton級)まで増強いたしました(写真1)。
当社は、高容量化LIBの部材のスクリーニング評価から全固体電池の試作・分析評価・解析に加えて、水素社会を支える燃料電池のMEA試作・各種評価試験・物理解析まで強化を進めています。お気軽にご相談ください。
参考文献
1)経済産業省 「車載用蓄電池の技術シフトの想定2018」を加工して作成
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