JFE-TEC News
No.69「面ひずみパタン測定装置(SurfTRiDY)を用いた表面微細性状計測」
JFE-TEC News No.69号 計測特集号 記事一覧
面ひずみパタン測定装置(SurfTRiDY)を用いた表面微細性状計測
No.69 計測特集号
面ひずみパタン測定装置(SurfTRiDY)を用いた表面微細性状計測
“SurfTRiDY” ; A Surface Strain Pattern Measuring Device
なぜいまこれが?
自動車のボディや光沢をもつ樹脂成型品などでは、表面外観の美麗さが商品の付加価値を高める指標の一つとして重要視されています。一般に、光沢のある滑らかな表面にわずかでも変形(面ひずみ)があると、その周囲の傾きのわずかな違いにより表面に映り込んだ像がゆがんで見えます。このような面ひずみは凹凸量としては数μmから数十μm程度のごくわずかな量であるため、広範囲(数十mmから数百mm四方)に渡ってパタンとして可視化することは困難でした。
これがポイント!
面ひずみパタン測定装置SurfTRiDYは、図1のようにプロジェクタでスクリーンに複数の縞模様(ゼブラパタン)を投影し、測定対象表面上に映り込んだゼブラパタンをテレビカメラで撮像、解析することで測定対象の面ひずみを表面の曲率分布として出力します。
図2は、SurfTRiDYを用いて塗料を塗布し表面が乾燥する過程で発生した「ゆず肌」を測定した例です。外観では図2左のようにゆず肌の強弱が蛍光灯への映り込みの違いで区別されますが、SurfTRiDYを用いて測定すると表面の曲率分布の違いとしてゆず肌の強弱を定量化することができます(図2右)。
SurfTRiDYは塗装鋼板のひずみ、樹脂製品のヒケ、フィルムのしわなどの測定も可能で、従来は検査員の経験と勘に頼って判断していた面ひずみを、測定者の技量に依存せず高感度かつ定量的に測定できます。またゼブラパタンを反射でなく透過撮影することで、透明なガラス、樹脂の板やフードを透かして風景を観察した時に風景がゆがんで見える現象(透視歪)をパタンとして測定する装置PersTRiDYもあります。これらの測定装置は販売だけでなく受託計測も行っていますので、ぜひお気軽にご相談ください。
関連リンク・関連記事
このページに関する
お問い合わせはこちらから
- JFEテクノリサーチ株式会社 営業本部
- 0120-643-777