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No.69「3次元形状測定の物流分野における適用」

No.69 計測特集号

3次元形状測定の物流分野における適用
Application of the 3-dimensional Measurement to Logistic Field

なぜいまこれが?

鋼板コイルのハンドリングは正確かつ迅速な運転操作をもった熟練オペレータが必要ですが、人材の確保と技能の継承が厳しいことからクレーン自動化が必要不可欠となっています。コイル用自動クレーンは多く実用化されていますが、車両が限定されており、仕様の限定が困難な汎用セミトレーラには、オペレータの介在が必要で完全自動化するための障害となっていました。

これがポイント!

直射日光のあたる屋外から照明の少ない夜間まで安定した測定を行うために、専用に設計した複数台の3次元レーザスキャナ(図1)をクレーン主桁に等間隔で設置し、車両の停止する約5m×20mの範囲内にある物体表面を3 次元座標を持つ多数の点(点群)として検出します。その点群から独自の認識技術により車両上のコイルの座標と車両の停止位置座標、そしてコイルを荷台へ積載するときの位置座標を車両形状から自動的に求めます。3次元データは画像に比べて少数のデータで形状の特徴をつかむことが可能なため(図2)、耐震の小型コンピュータをクレーン上に設置して座標計算を行います。汎用セミトレーラに限らず、従来構内で使用していた車両もそのまま利用できるよう車両の特徴量をDB化し対応しています。また、本装置を用いれば、倉庫内のクレーン直下の何段にも積まれたコイルも認識できコイル数の確認も可能です。

このように、運用とセンシングの両面からオペレータ介在の必要のない完全自動化の測定システムをJFE物流(株)と当社は共同開発してきました。この装置を用いた自動クレーンはJFEスチール(株)千葉・福山両地区で10台以上も安定して稼働中であり、他地区へも展開中です。さらに最近発展の目覚ましいLiDARやTOFカメラを用いて障害物検知や工場内原材料などの量や寸法測定など様々な開発にも取り組んでいます。お気軽にご相談下さい。

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