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No.73「ラマン分光法を用いた材料評価」

No.73 新評価装置・分析特集号

ラマン分光法を用いた材料評価
Material Analysis by Raman Spectroscopy

なぜいまこれが?

ラマン分光法は分子振動の情報を得ることができ、赤外吸収分光法(IR)に比べて空間分解能が高いことや測定雰囲気の影響をあまり受けないことが特徴です(表1)。最近では高空間分解能でかつ広範囲の組成分布等の分析ニーズが高まっています。そこで、当社では、高速マッピング分析が可能なラマン分光分析装置を導入いたしました。

表1 ラマン分光法の特徴
物理現象 散乱
空間分解能 1μm
雰囲気影響 少(水,CO2等)
測定方法 非破壊,非接触
3次元測定 可能(透明試料)

これがポイント!

当社の装置では、高速モジュールを搭載し、1測定点あたり1秒以下の短い測定時間でマッピング分析ができます。さらに統計解析手法等を適用することで図1に示すようにブレンドポリマー構成成分(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン)の分布状態が明確になります。構成成分の成分比率を求めることもできます。また、ラマン分光は非破壊での分析が可能なことと、共焦点機能を使うことで3次元(3D)分析や密閉セル内で電池材料等の大気非暴露分析にも対応可能です(図2)。

当社では各種高分子材料、炭素材料、電池材料や金属腐食生成物等の分析評価に幅広く適用しています。お気軽にご相談ください。

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