JFE-TEC News
No.75「リチウムイオン二次電池のOperando反力測定」
JFE-TEC News No.75号 2023 年 新商品特集号 記事一覧
リチウムイオン二次電池のOperando反力測定
No.75 2023 年 新商品特集号
リチウムイオン二次電池のOperando反力測定
Operando Measurement Swelling/Shrinking of Lithium-ion Cells
なぜいまこれが?
リチウムイオン二次電池(LIB)は広分野で用いられるエネルギー源です。LIBのエネルギー密度を決定するものは活物質と呼ばれ、現在も活発に新規開発が行われています。正負極の活物質は一回の充放電でも体積が変化するため、それに伴ったLIBの膨張・収縮が見られます。またLIBは充放電を繰り返すことで活物質・電解液が劣化・分解・反応 し、膨張することもよく知られています。上記はどちらも充放電に伴うLIBの膨張(収縮)ですが、起因する反応は異なります。
これがポイント!
本技術は上記のどちらの現象も高精度で観測することができます。さらに同時に行う電気化学測定との比較解析をすることで充放電に伴うLIBの膨張・収縮の要因を分析することが可能です。また本技術は電池サイズ・環境温度・充放電速度に対する大きな制限はありません。そのため実使用に即した条件下でのLIBに対するOperando測定が可能です。
図1に1回の充放電サイクルによりLIBが膨張・収縮する現象を反力で観測した結果を示します。充放電に伴うLIBの膨張収縮は正負極間のLiイオンのやり取りに由来しています。本技術は上記現象を正確に観察することができています。図2に繰り返し充放電サイクルによりLIBが膨張する現象を観測した例を示します。充放電サイクル毎に図1で示したような膨張収縮を繰り返しながら、サイクルが進むにつれて徐々に反力のベースが上昇しているのがわかります。このようにLIBの劣化による膨張現象も正確に観測することが可能です。
以上のように、本技術はLIBの膨張・収縮を精度よくOperando測定により観測することが可能です。充放電を伴わない高温保管試験などによるLIBの膨張(収縮)を測定することも可能です。
お気軽にお問い合わせください。
関連リンク・関連記事
このページに関する
お問い合わせはこちらから
- JFEテクノリサーチ株式会社 営業本部
- 0120-643-777