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No.78「モータ、バッテリー用大開口落錘試験」
JFE-TEC News No.78号 2023年度 新評価装置・新サービス特集号 記事一覧
No.78 2023年度 新評価装置・新サービス特集号
モータ、バッテリー用大開口落錘試験
Large Opening Drop Weight Test for Motors and Batteries
なぜいまこれが?
燃費向上のために自動車の軽量化が、進められてきました。近年ではEVの軽量化のために、モータ、バッテリーなどの小型・軽量化が進展しています。
モータについては、インバータ、モータ、ギアをパッケージ化したe-Axleの開発が進められています。e-Axleは小型・軽量でありながら高いトルク・出力密度を兼ね備えているため注目され、軽量化と冷却効率向上のためアルミダイカスト製筐体の適用が検討されています。バッテリーについては筐体にアルミや、更なる軽量化のために高分子材料が適用されています。
これがポイント!
電動化前の車体には軽量化と乗員の安全確保を両立する事が求められてきました。一方EVでは、モータ、バッテリーなどの部品の軽量化と衝突衝撃からの防御が必要であり、部材には高強度である事が求められます。そのため部材の高速変形(曲げ、圧壊)特性を評価する必要があります。
当社では新たに導入した大開口落錘試験機を用いて高効率(落錘の自動昇降、自動切り離し)で試験する事が可能です。また、バッテリーケースの様な車体幅並みの大きさを有する大型試験体から高さ100mm×50mm角程度の小型試験体まで様々なサイズ・形状の試験体に錘を落下させ高速変形特性を評価することが可能です。図1に試験機外観と試験体設置スペースを示し、表1に装置仕様をまとめました。
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全体 -
試験体設置スペース
図1 大開口落錘試験機 -
表1 試験装置仕様 錘落下高さ ~5m
(昇降高さ精度± 5mm)錘最大重量 150kg 最大投入エネルギー 約7.5kJ 試験体設置スペース 高さ1.7m×幅1m超×奥行き1m超治具の工夫により種々の試験体形状に対応可能
試験機を使用した落錘試験の一例を図2に示しました。試験中の試験体の変形挙動を高速度カメラにより撮像するとともに、試験体のひずみ分布をDICやひずみゲージにより計測することが可能です。お客様のご要望に合わせて錘の衝突部形状や重量(~ 150kg)を調整することが可能ですのでお気軽にご相談下さい。
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