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No.78「大気非暴露・クライオ機能付きFIB-SEM装置の稼働」

No.78 2023年度 新評価装置・新サービス特集号

大気非暴露・クライオ機能付きFIB-SEM装置の稼働~硫化物系全固体電池の開発を支える電池微細構造評価~
Expansion of Nano-Scale Evaluation for Sulfide-Based all-solid-state Lithium-ion Secondary Batteries

なぜいまこれが?

ナノメートルオーダーの微細構造観察および元素分析に用いられる透過電子顕微鏡法(TEM)の適用には、任意の位置で試料作製ができる集束イオンビーム(FIB)加工が広く用いられています。2023年12月中旬より、走査電子顕微鏡(SEM)機能を搭載した、新たなFIB加工装置を稼働いたします(図1)。

近年、研究・開発が急速に進められている硫化物系全固体リチウムイオン二次電池の微細構造解析には、大気接触に伴う劣化を回避するため、試料調整も大気非暴露下で行うことが必須であり、本装置はこの機能を有します。既に確立済みの大気非暴露TEM観察技術と組み合わせることで、電池材料解析の拡大するニーズに応じる体制を整えました。

これがポイント!

本装置は、既存装置よりも高性能なSEM機能を搭載しております。このことは、より正確な加工位置の決定、TEM薄膜試料の高精度仕上げを可能とします。また最近では、電子ビームやイオンビーム照射時に損傷する材料が増加傾向にあります。本装置は、既存装置と同様に液体窒素温度域まで試料を冷却する機能も付帯しています。この機能により、FIBによる試料調整だけでなくSEM観察時のダメージを抑制したデータを提供いたします。

FIB加工装置写真
図1 装置の外観写真

FIB-SEMのユニークな解析事例として、逐次加工・観察データ取得に基づく3次元解析があります。本装置もメーカーが提供する専用ソフトウエアSlice&View™による3次元解析機能も有します。本装置は、エネルギー分散型X線分光(EDX)装置を備えており、EDXによる元素マップによる3次元解析が可能となっています。

TEMによるナノスケールの解析に加え、FIB-SEMによる低ダメージ条件下での構造観察および元素分布評価についてもお気軽にご相談ください。

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