JFE-TEC News
No.78「次世代電池の安全性試験」
JFE-TEC News No.78号 2023年度 新評価装置・新サービス特集号 記事一覧
No.78 2023年度 新評価装置・新サービス特集号
次世代電池の安全性試験~硫化物系全固体電池をはじめとした次世代電池の釘刺し、加熱及び過充電試験~
Evaluation of Developing Batteries Included Sulfide-Based All-Solid-State Batteries with Nail Penetration, Thermal Destructive and Overcharge Testing
知多ソリューション本部では、小型圧力容器(内径36cm、高さ23cm)を用いて、電池の安全性試験を実施することができます。
なぜいまこれが?
全世界において、カーボンニュートラルの実現が急がれる中、電気自動車などの次世代自動車へシフトや再生可能エネルギー利用(蓄電池など)への転換がより一層加速しています。実用化されていく電池、特に新しい電池の開発においては、耐久性と信頼性・安全性の向上が不可欠です。当社では、これまでに蓄積した圧力容器を用いた高い技術を応用して、小空間での電池の安全性試験法を構築しました。密閉空間をつくることにより、電池から発生したガスの採取及び分析も行う事ができます。
これがポイント!
次世代電池の1つとして期待されている硫化物系全固体リチウムイオン二次電池では、主成分である硫黄系化合物が微量の水分と反応し、硫化水素ガスを発生する危険性があります。
圧力容器を改造した安全性試験装置が設置されている当社の試験センターには、100%硫化水素ガスに対応した設備が導入されており、試験中に硫化水素ガスが発生した場合においても適切な処理を行い、安全に試験を実施することが可能です。また、圧力容器には、複数のポートがあり、容器内温度、容器内圧力、電池セルの表面温度測定が可能です。さらに、容器内にカメラを設置し、試験中の電池の様子を動画で撮影することも可能です。上述のように電池からの発生ガスの採取も可能で、ガス検知管によるその場分析や、各種機器を用いた成分分析も可能です。安全性試験としては、内部短絡(釘刺し)、過充電および加熱試験(図1および図2)が可能で、さらなる試験ラインナップの拡充を進めています。当社では、各種電池の試作から性能評価、分析評価を含め、お客様の多様なニーズにお応えいたします。お気軽にご相談ください。
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