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No.79「局所的な膜厚分布測定が可能な「高分解能FiDiCa®」」
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No.79 最近の計測装置特集号
局所的な膜厚分布測定が可能な「高分解能FiDiCa®」〜高分解能で局所測定可能な2次元膜厚分布測定装置〜
FiDiCa® for Film Thickness Distribution Measurement in Micro Area with High Resolution
なぜいまこれが?
スマートフォンをはじめとした様々なエレクトロニクス製品の高性能化には、限られた空間に多機能なデバイスを組み込むため、各種デバイスの微細化が進められています。このような高性能小型デバイスの開発では、性能を確保するためデバイス上の膜厚分布の均一性が求められており、10μm以下の高い空間分解能での測定が必要になっています。
これがポイント!
当社では、酸化膜やフィルムなどを短時間に測定可能な2次元膜厚分布測定装置FiDiCa®を販売しており、今回FiDiCa®の新たなシリーズとして、小型デバイス上の微小領域を高密度に膜厚分布測定が可能な「高分解能FiDiCa®」を開発しました。
この装置は、小型デバイス上の薄膜の厚みを測定するニーズに応え、拡大系のレンズに対応できるように高精度な光軸調整が可能な装置を設計し、約3mm角の領域を約6μmの空間分解能で測定可能な局所測定機能と6インチ角までの領域を0.05~2.00mmの範囲で可変な空間分解能で測定可能な全面測定機能を搭載しています。
図1は、エッチングされたシリコン上にテトラエトキシシラン(以下、TEOS)膜が成膜されたサンプルを局所測定したものです。9μmのL字のエッチングまでのライン/スペースが分解できていることが確認できます。図2は、TEOS膜の膜厚分布をカラーマッピング表示したものです。測定視野内は2,115~2,185nmの膜厚分布となっており、約70nmの膜厚ムラが確認できます。
図3は、6インチのシリコンウェハ上にSiO2膜が成膜されたサンプルを全面測定したものです。図4は、SiO2膜の膜厚分布をカラーマッピング表示したもので、ウェハ中心の膜が厚く、オリフラ側の円周部分の膜が薄くなっていることが確認できます。お気軽にご相談ください。
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